芸能人の訃報を書くことは悪いことではない

つぶやき

 おとといNHK-BSで「おとうと」の放送があることは知っていたが見なかった。見ればよかったと思ったが、以前見た時の印象が結構つらかったのでパスすることにしてしまった。

 1960年の市川崑監督によるものだが、岸恵子と川口浩の姉と弟が、リボンで手をつないで寝るシーンが記憶にある。弟の命は残り少ない。映画史に残る名シーンだそうだ。

 確か山田洋二さんが同じ作品を作っているが、吉永小百合さんと笑福亭鶴瓶さんのキャスティングが発表された時興味を失くしてしまった。私は鶴瓶さんが大の苦手である。

 川口浩さんはひところ、なんとか探検隊とかいう番組で活躍していたのに、ある時期から姿を見ることがなくなってしまった。 

 1987年に食道癌と喉頭癌を発症され、その半年にも満たない期間に亡くなられている。51歳であった。

 このブログで芸能人や著名人の訃報をなんども書いている。家内からはいつも「こんなことばかり書いて…」とあまりいい顔はされない。
 自分でも、人の死について書くのはどうかな、と迷いながら書いている。

 最初の頃は自分が罹患したがんと同じがんを発症した芸能人が気になった。気になって当然のことだと思う。不安なのだ。
 そのうち病気とともに亡くなった年齢が気になった。

 ブログを書き始めたのは75歳の時。それからあっという間に過ぎたこの4年半という期間は、以前病気もなく、健康に過ごしてきた期間とは全く違う。

 そのことに気がついたのはこの半年くらいのこと。今まで手術後の期間を、病気や疾患の回復のための療養期間と思っていたから、それが過ぎれば気持ちも体も元に戻ると思っていた。

 75歳までバリバリの現役で、老いということを感じたことがなかった。
 仕事自体が専門職と呼ばれるものであったから、周囲も大ベテランと言っても年寄りとは言わなかった。充分言っていたかもしれないが。

 この4年半という期間は、もはや元に戻れる期間ではないことを知ることになる。80歳にもなるということの、身のほどを知ったのである。

 芸能人はもちろんあかの他人だが、スクリーンやテレビ画面を通じて知らぬ中でもないという気持ちになるのは人情というもの。

 その人たちが不幸に見舞われれば心が動く。人生には終わりがあるということを芸能人からしっかり教わった。

 芸能人と語り合ったことはないが、知っている人なのだ。

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