陽が昇ってまいりました

つぶやき

 車の温度計は35度を表示していた。いよいよ酷暑の季節。これから40度にもなる暑さが来る。こんなもんじゃない暑さ。どうしようかと思うが、どうしようもない。

 暑さに油断があるかもしれない。自分は大丈夫というのはなんの根拠もない。

 きのう林真理子さんのエッセイを読んだが、旅行先では風呂に入らないという。風呂でショックを起こしても、ホテルでは発見されることが遅くなるということがその理由。

 みんな用心しているのだ。

 今週は月火木金と用事があったが無事クリア。用事と言っても私がやることはない。ただ行くだけ、待ってるだけ、見ているだけ、というものばかり。

 今日の夕方、20年来の付き合いの電気屋さんが来てくれて外灯を直してくれた。

 近々退職すると言う。いくつになられたと聞くと62歳。めまいがひどく、耳も聞こえにくくなってきたという。

 思わず彼の肩に手をかけてしまった。「そうか、なにより体が大事だよ」

 何年か前、彼に電話を入れたら「今病院です」と言う。奥さんの具合が悪いらしい。悪性リンパ腫の疑いをかけられているという。

 今日「奥さんはその後?」と聞くと、2か月に1回病院に行っていると言う。

 人生には病気というものがあるのだと、いつも元気だった彼を見て思う。

 人生、突然踏み込んでくるものがある。踏み込んでくるものにはろくなものがない。

 今夜も無事に朝になりますように。

 朝のことで好きなシーンがある。

 昔、NHKの大河ドラマで、義経主従は兄頼朝の追捕を逃れ、義経の庇護者である奥州平泉の藤原秀衡の領地を見渡せる峠に苦難の末たどり着いた。

 その時、常田富士夫扮する身分の低い家来が、「陽が昇ってまいりました」と言う。

 尾上菊之助演じる義経は、「皆にも苦労をかけた」と言う。

 陽が昇るということはそういうことなのだと思う。

 あらためて、無事朝が来ますように。

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