母の郷里の町議会で議長をしていた従弟は、よく海外旅行に行った自慢話をしていたが、その話を聞く度に、「自分の金で行ってこその海外旅行」と嫌味を言うことにしていた。
大分昔の話だが、農協ツアーや地方議会の議員さんの視察旅行というのが話題になった。
眼鏡をかけて古びた背広を着て、肩からカメラをさげて列をなして、田舎の父つぁんとおっかさんが、パリの町やロマンチック街道を闊歩していた。
パリっ子の目にどう映ったのだろうか。いま日本人が中国人の旅行者をいやがるように、パリの人達の目には気持ちの悪いものとしか見えなかったのではないだろうか。
福岡県の県議会が、ハワイ旅行だのみかじめ料だのと面白い。こんなことが今の時代でも行われている。
勝手な思い込みだが福岡というところ、ちょっと特殊な印象がある。
筑豊炭鉱、成り金、小倉と博多、新幹線は福岡行きではなく博多行き、麻生太郎、無法松。反社組織。結構荒っぽいところである。
議員のハワイ旅行。1人300万円。1年間で7回の海外視察。
議長が「海外旅行は今後も続けます」と記者会見で発言し、「海外活動は続けます」と訂正して炎上。
元県議会の議長経験者が議長になるに際して、自民党県議団幹部から2000万円要求されたことを暴露。カツアゲとかみかじめ料という言葉を使っていた。
名指しされた幹部は、「議長になるのに金が必要ですか」と向こうから言い出したことで、一銭も受け取っていない、と弁解。やり取りが録音されていたが、「似たように聞こえるが私ではない」と説明。
この幹部、古き時代のあの懐かしい人相。地方政治はいつもこういう人相の人間がやっていた。
県議会は日本政治の暗部と言われる。金権体質の自民党の本性が一番現れるところである。
なぜか。国民が県政というものに全く関心を持たないし、新聞なども国会のこととは違って全国紙的に取材をしないから、不祥事を起こしても糾弾されることがない。やり放題らしい。
時代は変わっても昔からの風習は変わらない。昔からやってきたことなのだから悪いこととは思わない、という意識がある。
地方独特の根回し風習が残っている。「まさかタダという訳にはいくめー」
払ったという議員は、「もし払わなければいろいろ不都合なことが身の回りに起きる」と思ったという。
みかじめ料はもともと用心棒代、ショバ代ということであった。払う筋合いのあるものではない。しかし、払わなければいろいろ不都合なことが身の回りに起きるという金であるのは間違いない。
地方政治におけるみかじめ料。議長になる、委員会の委員長になる。議員が役職を持とうとするとこの金がかかるらしい。
民主主義の時代、役職は選挙で決まるのではないかと思うが、そんなことを言うと笑われるらしい。民主主義などは青二才の言うこと。
そういえばみかじめ料を要求したという自民党県議団の幹部という人、よく笑う。ああいう笑い顔は嘘をついているときに多い。
みかじめ料を払ったという議員は、そのような今までの習慣を「文化」と呼んでいた。
文化となったものを是正するのは難しい。悪い金を受け取ったという認識がない。告発した議員。無事でいられればいいと思うが。



コメント