福田康夫氏が90歳で死去。つい最近テレビで拝見したように思う。
福田さんには悪い印象はないが、親しみを感じるような人ではなかった。
どろどろとした政治の世界と無縁のように見えたが、意識してそういう政治の世界から離れていたのではないだろうか。
有名な「あなたとは違うんです」という発言をした記者会見を見ていたが前後の脈絡を覚えていない。
ネットで見てみるとこの言葉は番記者から「今回の会見を聞いていても、首相の発言は人ごとにしか聞こえない」と質問されたのに対し、「私は自分自身を客観的に見られるんです。あなたとは違うんです」ということだったらしい。
「あなたとは違うんです」という発言に対し傲慢という批判もあったし、いやそうではなく福田氏の「自分は自分の考えでやる」という頑固さを示したものだと弁護する意見もあった。
でも会見を見ていて受けた「あなたとは違うんです」という言葉の印象は、そのニュアンスの通り、「自分を客観的に見られないあんた(記者)より私の方が上だ」という意味にしか聞こえなかった。記者の態度に我慢ならなかったのだと思う。
権力欲むき出しの政治家でもなく、他人に迎合しないマイペースな人だったという評価が正確かもしれない。
「自分本位」と言う見方もあるが、それを利己的という意味ではなく、自分の価値観に従って生きるという意味であるなら言い得ている。権力を維持するために泥臭く立ち回ることより自分の考えや美学を優先した人だった。
ねじれ国会の中で行き詰まり、結局首相在任は約1年で終わることになる。
政治家として成功したかどうかは評価が分かれるが、「やってられない」という感じで職責を放棄してしまうことに私は理解できる。今の政治はやっているほうがおかしい。
福田さんからすれば国会運営とか野党のくだらなさに我慢がならなかったのではないか。
福田氏は政治よりも会社の重役や大学の教授や学長に向いていた人ではないだろうか。永田町の権謀術数の世界で生きていくような人ではない。
ご冥福をお祈りします。


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