「満たそうとして満たされぬ不満」なんていうのが若い頃あった。
「消そうとして消せぬ不安」というのが年寄りにある。
なにより人生、老いたら覚悟を決めることだ。
元気に過ごせるなら元気に過ごし、病気になれば病気としっかり向きあい。治るものなら幸運だし、治らないなら仕方がないと、きっぱりとはいかなくてもそれなりに覚悟を決める。
そういう生き方をしなければいけない。難しいことだが、この生き方を頭に入れておかないと、人生の終わりまでみっともない生き方になってしまう。
と言っても、多分そんなことは出来ないと思うが、だが自分に言い聞かせなければいけないのだ。
人は言い聞かせられて育ってきた。親が死ねば言い聞かせてくれる人はいない。自分で言い聞かせるしかない。
今日書棚から懐かしい本を手にした。
中学生の時、母の苦労も気にせず小遣いをせびって買った和声学の本。ピアノがなければ理解しようもない本であった。
今の価格にすれば1万円に近い金額。
母が、そんなに欲しいならと、お金をくれた時のことを覚えている。
わかっていなかったなあと、あの頃の自分を思い出す。
私が欲しいというものに、「我慢しなさい」ということを母は一切言わなかった。
申し訳ないことをしていたんだなと思う。
赤みがかった茶色の布の装丁による美しい本である。内容よりも唯一母の形見かもしれない。
今日は朝食前のブログも全く思考力を欠いていた。なにか気持ちが落ちつかないのだ。
この歳になればそういうこともある。ハッキリわかっていたら若いときと変わらないことになる。何のために歳をとってきたのか、という視点も大事だ。
明日はかなりの雨になるそうだ。雨の夜は何故か心が落ち着く。


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