謝罪と責任回避は同じこと

つぶやき

 これは謝罪ではない。大川原化工機冤罪事件で東京地検と警視庁公安部が、大川原正明社長と島田順司元取締役に直接謝罪の言葉を述べた。

 東京地検は森博英公安部長。警視庁は鎌田徹郎副総監。検事総長でも警視総監でもなかった。

 違法捜査の過程でがんで亡くなった元顧問相嶋静夫さんの遺族は、この日の謝罪を拒否した。

 「国家賠償請求訴訟において私たち原告の主張を、『一部の捜査員らの臆測や思い込みによる筋書きをそのまま借用したにすぎない」と』表現しました。こうしてあなた方は、この4年間繰り返し、亡き父の尊厳を踏みにじってきたのです」

 とてつもなく悪意に満ちた捜査が行われたのである。

「あなた方は人間としての仕事をしていない」
 この言葉に尽きる。

 国分なんとかというタレントのことで、日本テレビの社長という人が記者会見をしている。雰囲気としては何かヤバイ感じ。

 この人ホントに社長かよ、と思いながら車載テレビを見ていると、コンプライアンス上の問題行為で出演番組の降板を決定した、ということについての会見らしい。

 詳しいことはプライバシーのことから話せない。とにかくコンプライアンス上の問題があってそういうことになった。それを繰り返すばかり。

 一人のタレントに不祥事があって、以後の出演をお断りすることにした。そんな話を何も社長さんがのっけから出てきて記者会見することもない。
 フジテレビの二の舞になるようなことが起きてしまった、ということではないか。

 出演するテレビタレントの不祥事に関して、「コンプライアンスに照らせば、出演させてはならないタレントであった。わが社にも責任がある」とテレビ局が認めるようになったのはごく最近である。

 古くはタケシのフライデー襲撃事件がある。彼の若い愛人がフライデーの記者から執拗な取材をされたことに怒って、タケシ軍団を引き連れて出版社を襲撃した。タケシは傷害罪で懲役6ヵ月の言い渡しを受けている。

 それでもタケシは謹慎が明けてテレビに復帰し、現在まで出演している。今ならどうなのか。妻子ある身での女子学生との不倫。暴力。テレビ界追放ではないか。

 コンプライアンスは最近の言葉だが、以前は法令順守といった言葉があった。タケシはなぜ追放されなかったのか。

 タケシ以後世の中が変わった。コンプライアンス、ハラスメントが実効力を持つようになった。コンプライアンスになってからみんな慌てふためいている。

 島田紳助、松本人志、中居正広、フジテレビの反町理というニュースキャスターもそうかもしれない。タレントの不祥事をタレント個人の問題にできなくなった。

 テレビ局の責任は重い。企業広告による莫大な収益を得るため視聴率を重視し、所詮チンピラのようなタレントを人気者に仕立て、放送時間を埋めていただけのことである。

 法外なギャラを手にすればそんなタレントが何をするか、判り切ったことである。
 島田紳助や松本人志たちは予想以上の資産を有していると言われている。

 たいした芸もなく、モラルも持ち合わせていない芸人を、大量に培養したのはテレビ局である。不祥事を起こすタレントがこんなに少ないはずはない。

 これから何か出てくるのか。国分は日テレにだけ出演していたわわけではない。
 いずれにしても、こんなタレントを使ってテレビ局はいままで儲けてきたのか、ということがハッキリするということである。

 フジテレビや日テレの社長が記者会見すれば済むということではなさそう。民放連、NHKにも責任がある、ということになるのではないか。

 

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