揺るがぬ大地は日本にはない

つぶやき

 まだ7時のニュースを見ていないが、地震の被害はこれから。ひどい状況ではないだろうか。

 地震の発生時刻からして朝刊には載らないのではと思っていたが、1面はイオンモールの写真であった。

 九州地方は高温が続いている。一部には停電が発生している。熱中症に気をつけてと政府が言っているが、現地では分かり切ったこと。断水、停電となればどうしようもないことになる。

 熊本は2016年の4月に震度7の地震を2回経験している。先日「あれから10年~記憶と教訓を未来へ~」という特集記事があった。

 能登地震のときも短期間に大きな地震が2度来たが、借金して家を建て、それが地震で壊されて、残っている借金も併せて新しく建築資金を借り、それも壊されては未来などあるわけがない。

 何年か前、TBSの「サンデーモーニング」で、東京大学名誉教授であり、政治学者、エッセイストでもある姜尚中氏が、場違いと煙たがれながら発言された内容を思い出す。

 番組は関口宏の進行役で防衛費増額問題がテーマ。
 防衛費にはGDP比1%の枠があるが、それを2%に引き上げるという政府の考えに対するコメンテーターのやり取りである。

 姜氏はこの議論に対し、防衛よりも国土強靱化(=防災)を優先すべきだという話をする。防衛という国家存立にかかわる議論をしているときに、突如として防災を口にしたのだ。

 姜氏は、 日本は地震大国であり、防衛費より“国土強靱化”に数兆円を投じるべき。今すべきは防衛ではなく耐震化を進めるべきだ。耐震構造が弱い家を放置して大砲や機関銃を持つのは本末転倒、と主張する。

 当然関口氏は進行役として困惑する。防衛費の議論をしているのであって地震のことではない。空気を読まない突拍子もない話ではないか。

 番組は姜氏の発言を、「それはそれとして」と夢物語のようにしたが、しかしそうではない。姜氏の発言は場違いでも突拍子もないでも空気が読めない発言でもない。日本は防衛よりも防災が必要なのだ。

 災害は防ぎようがない。災害が起きても日本はそれに十分対応することができて、すぐに復興できる。それしかない。

 しかし姜氏はそうではないと言っている。災害から復興するのではなく、防災のために金を使えと言っている。それこそが日本を守るものだと言っているのである。

 よく考えるべきである。姜氏の話は少しも突拍子もない話ではない。姜氏の言う通りではないか。防衛費をもってすれば日本国土を耐震化することは夢物語ではない。

 姜氏は熊本の朝鮮人部落で育ったらしい。
 3年ほど前から東京を離れ、熊本市北区の住まいを「終の棲家」とされている。今回の震源地のすぐそばである。

 高市首相は「日本を強くする」と言っている。でもそれはミサイルや戦闘機で。

 日本は何年かに一度必ずと言っていいほど、人命が失われ、国土の一部が壊滅的な被害を受ける災害に遭う。

 これをなんとかしなければと言う政治家は一人もいなかった。

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