ある雨の午後

つぶやき

 毎夜の酩酊タイム。
 今日の緊急地震速報には驚いた。「栃木・茨城・埼玉・千葉」
 
 こりゃあ人生の終わりと覚悟したが、大したことはなかった。
 しかしあの音。それに赤と黒の表示。聞きたくも見たくもない。

 緊急地震速報の15分後、家内と近所の奥さんの3人で武蔵村山の大型ショッピングモールへ出かける。

 何日か前に、その奥さんを誘うように家内に伝えておいた。

 なぜ近所の奥さんを誘うのか。

 この奥さんは3年前に夫を亡くした人。ご主人の生前、ご夫婦揃って我が家と行き来があった。

 我が家と行き来があったと言っても、私が勝手に誘って我が家で会食をした仲というだけのことで、この夫婦からなにか特別便宜を図ってもらったというようなことはない。

 この辺のことは、ケチな人や公務員になるような人間には判らない。なぜそんなに親しくもない人にご馳走するのか。

 他人に良く思われようなどという気は全くない。ただ、金は私が持つから食事でもしましょうという気になってしまうのである。私が金を持つからということはもちろん口にはしない。

 東京下町育ちの気風の良さ、ということでもない。ただオッチョコチョイというだけのことである。

 夫を亡くしたつらい時期は終わったかもしれないが、夫のいない空白を、隣近所に住む者として少しは埋めてあげたい。

 お金がない人だろうと思う。ご主人は長年自営業。優秀な建築設計者であったらしいが芸術家肌。国民年金の遺族年金だけではたかが知れている。

 しかしあまり気に懸けるというのも難しい。気の毒と思われるのも気の毒である。

 フードコートで昼食をとることになった。

 「申し訳ないがデザートは私の勝手にさせてもらいます」と言って、私の好きなジェラートにした。

 私の勝手にしたことだが、彼女は「ご馳走になりました」と、私に挨拶をした。

 今晩、本震の無いことを祈りつつ。

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