賠償命令と上告断念

つぶやき

2つの裁判関係報道。
「大川原化工機国家賠償訴訟、東京都と国が上告断念で最終調整…東京高裁が計約1億6600万円の賠償命令」

 上告を断念ということは非を認めたことではなく、どこをほじくり返しても上告理由が見つからなかったということである。

 言いがかりのための上告がよく行われるが、それすらも見つからなかったということになる。警察もよっぽど悪いことをしたのだ。

 国家賠償訴訟である。払うのは税金。都も国も痛くもかゆくもない。
 この事件を刑事事件において、警視庁公安部を有罪としたら、日本の司法はまだ希望が持てる。でもまず無理。

「原発事故判決 賠償13兆円が一転してゼロに」

 逆転判決というものは一体どういうことなのか。地裁で責任を認めて13兆円の賠償を命じたというのに、それをゼロにした高裁は何を考えているのか。

 高裁は何も考えていなかった。23兆円の訴額。それも被告は東電の元役員とはいえ個人。払えるわけがないというようなレベルではない。

 「冗談だろう」というような訴訟。1審の判決13兆円は、裁判所が冗談につき合ったということか。
 高裁としてはこんなばかばかしい訴訟に付き合っていられないという判決。

 この訴訟は株主代表訴訟。原請求は、株主約40人が旧経営陣ら5人に対し、23兆円を東電に支払うよう求めたもの。

 さすが東電の株主、立派。訴額は23兆円であるから、最低でも1億くらいの訴訟費用を身銭を切って納めたのかと思ったら13,000円。株主代表訴訟はそういうことらしい。

 「不正は絶対許せない、不正を追及する」という考え方と、「不正を追及したら組織が成り立たない。不正があっても食べていくことがなにより大事」という考え方がある。

 「不正があっても食べていくことがなにより大事」という考え方は、間違ったものではないなあと、この歳になって思うことがある。

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