朝起きて風呂に入り、7時前の朝食までの間にブログを書き始める。
以前は仕事の段取りに追われた時間帯である。それ以来の習慣からか、家内が朝食を用意している間、何か忙しい思いをしていないと朝の時間にメリハリがつかない。
駄文であることは承知であるが、ブログを書き続けることも結構役に立つものである。
7月の定期検診以来、血圧や血糖値が気になる。先日の大腸検査の医師は、血圧管理の大切さを脅すように強調する。
血圧や血糖値に注意をしてこなかったわけではない。それまで健康診断でひっかかったことのない血圧は10年ほど前から高くなった。
医者に行ったが、あなたの歳からすれば当然ともいえる数値だと言われ、かえって石油で作っているような降圧剤を飲むことのデメリットの方が大きいと教えられた。
血糖値も5、6年前の健診で「立派な糖尿です」と言われ、紹介状をもって自宅近くの国立病院に行ったが、「この病院はあなたのような軽症な人が来るところではない」といわば門前払いにされた。
それで町医者に行くことになったが、町医者は毎回血液検査をするだけでなんの治療も投薬もしない。
いろいろ調べてみると私の血圧も血糖値もいわゆる予備軍の範疇らしい。
先月からかかっている医師も「あなたがどうしても正常値にしたいと言うなら薬も出すが、その必要はないのではないか」などという。
要は血圧も血糖値もまだ重症ではないということらしい。
しかしネットを見てみると危険な数値ということになっている。その見出しに誘われて本文を見てみるとサプリメントの広告記事であった。
しかしこの医師も質問の仕方によっては、「では飲んでみますか」と前言を翻す。
何度もブログに書いてきたことであるが、医師というものは特別親身になってくれるものでもない。セオリー通りに仕事をこなしているだけである。だから患者はネットなどの記事を頼るようになってしまうのである。
今朝、風呂に入りながら、今日は血圧や血糖値について書いてみようと思った。やはり気になるのである。
ブログの表題を「血圧・血糖値」として、本文を書いている時、家内から「食事の用意ができました」と声がかかった。
あまり行儀のいいことではないが、新聞を見ながら食事をとる。若い頃は家内に注意されたが、そのまま習慣になってしまった。
アレッと思った広告が目に止まった。たった今まで書いていたことに関連することが掲載されていたからである。
「薬に頼らず血圧を下げる方法」
「薬に頼らず血糖値を下げる方法」
という2冊の新刊本の広告が、1頁4段にセットになって掲載されている。
著者は異なる。
広告というものはトレンドを表すものである。高齢化社会、病気のトレンドは、がんは別として、血圧、血糖値、膝や腰の痛み、手足のしびれ、白内障という老人に関することになる。連日新聞に薬や医療本の広告を見かけない日はない。
天下の大新聞の広告欄である。嘘の広告とは思わないが、本当だろうかと思う。この広告の場合、「薬に頼らず」というのがポイントである。
血糖値の著者は医師であるが、血圧の法の著者は薬剤師・体内環境師となっている。体内環境師という師がいることは知らなかった。
これらの本が日本で一番売れているというのは、「薬に頼らず」血圧や血糖値を下げる方法が書いてあるから、ということである。薬に頼らないから本になる。
「薬に頼らない」と言い切っていいものなのだろうか。人の弱みにつけ込んだ本だ、と言われることはないのだろうか。
膝痛や腰痛をサプリで直すという広告も多い。こういう広告には飲んでよくなったというコメントの脇には「あくまで個人の感想です」と書いてある。
本の場合はどうするのであろうか。この本の広告には何の断り書きがない。「日本で一番売れている本」という部分の下に、顕微鏡で見なければ読めない文字で何か書いてある。
読者のコメント欄には「読者から感謝の声が続々」と記載されている。
血圧が下がったと書いてあっても「感謝の声」と言うことであればまさに「個人の感想」ということになる。
最近、いわゆる男性の勃起不全に関する広告を見かけるようになった。
勃起薬の宣伝は駅売りのスポーツ紙の専売だったはずだが、いつの間にか一般紙にも登場するようになった。
高齢者のブログの中にも広告が掲載されている。ちょっとひどいなと思うものばかりである。
確かに高齢者が逞しく元気に生活していくことは大切なことである。薬なのかサプリなのか知らないが、愛用者の感想が書いてある。感想を掲載するわけにはいかない。掲載内容の難しい「個人の感想」ということになる。
考えてみれば血圧が一番危険なことになる。ぽっくり逝くのもいいがやはり後始末をして逝きたい。(了)
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