司法書士事務所の広告  

つぶやき

 最近医師急募のネット広告を見かけるが、医師を募集するということがあまりピンとこない。医師は医学部卒業後研修医になって、それが終われば大学病院に残るか開業するものと思っているからである。

しかし考えてみれば、民間の大きな病院というところは町医者とは違い勤務医がいなければ成り立たないわけであるから、医師募集ということがあり得るわけである。

医師たちも履歴書などをもって面接を受けるのであろう
か。無愛想な医師たちがしおらしく面接を受ける姿を想像するとなんとなくおかしさを感じる。

看護師さんたちは少しでも条件のいい病院を渡り歩くという。
白衣の天使では生活していけないことは良く判る。


 ネットにより以前とはけた違いの情報を手に入れることができるようになったが、ネット記事の管理ということはちゃんとされているのだろうか。

友人がウィキペディアに掲載されているが、経歴などが間違っている。
 ウィキペディアに掲載されるということはどういうことなのか判らないが、本人や関係者たちからの掲載希望によって掲載されることもあるのであろう。

年齢や学歴など多少ごまかしても確認しようがないからそのような掲載になることもあるのだろうが、まさか友人が意図したとは思えない。

芸能人が亡くなるとすぐに死亡時が掲載されるが、友人は3年に亡くなっているのに死亡記載はない。誰かが連絡しなければネット記事も訂正されることがないということになる。当然と言えば当然のことである。

 過払い金を扱う司法書士事務所のCMが聞き苦しい。ネットでどのような評判として書かれているのかと調べてみると
 「あの事務所の過払い金が怪しい?電話はしつこい」
 「あの央事務所はやばい?怪しいと言われる理由・評判口コミ」
とそのものずばりの見出し記事がある。

読んでみると驚きである。すべて全ページその
事務所の広告なのである。怪しいことは全くなく、しつこくな、やばいこともない全国一素晴らしい事務所であるということが掲載されているのである。

これは新手の広告手法ということなのだろうか。同じような記事が
見出しを変えてずーっと掲載されている。
この事務所の評判を、事実に基づいて批判とている記事は最後の方にまさに駆逐されている。


 何年か前から弁護士広告活動が認められるようになった。それまでは弁護士などの仕事は広告による誘致をして依頼を受けるようなものではないとされていた。

弁護士に限らず士業はすべて広告禁止であった。なにより品位を要求されるのが士業である。広告によって依頼人を獲得するような行為は品位を損なうものとされていたのである。それが自由競争の名のもとに広告が解禁された。
 
 広告は自転車操業である。広告にかかる費用と広告よって得られる収入とのバランスが取れれば広告をすることになる。高額な広告費の場合は、広告によって得られる儲けが大きいものでなければ広告する意味がない。

司法書士事務所のテレビ広告がひんぱんに始まった、サラ金に対する利息制限法違反の利息分返還請求の報酬でこれだけの広告費を払えるものかと思ったものである。

 しかし今でもコマーシャルをやっているわけであるから利息制限法違反の返還金が如何に大きな金額であったかということになる。
それまで閑古鳥が鳴いていた事務所やにわか司法書士たちが短期間のうちにぼろ儲けをしたらしい。


 弁護士事務所過払い金のCMをしているが、肝炎に関する和解金のCMを見かける。予防接種など注射器の使いまわによって生じた肝炎などに対して国が責任を認めたものである。

しかし注射器の使いまわしが危険であることに気が
かなかったのであろうか。気がいていたが、放置していたという話もある。

予防注射のことに関連して、小学校での身体検査のことが先日報道されていた。
子供たちが男女とも上半身裸になって、一緒に健診を受けるのが長年続いてきたが、そのことに対する
批判である。

小学校の5年生、6年生と言えば子によっては大人並の体格になる。女子の胸など思わず目をそらすような
ことになる。今頃になってそのこと指摘されいる。どうしてこんなことにもっと早く気がつかないのであろうか。

 日本は予想した以上に訴訟社会にならなかった。弁護士の数も増やしたが、食べていけない弁護士を産んだだけのようでもある。

 弁護士たちの広告を批判する気はない。CMによって人々が気がかなかった情報を知ることは有意義なことである。

しかしCMの費用は見返りとのバランスである。テレビコマーシャルまでして採算が取れるのだろうかという気がいつもある。

過払い金が戻ってくるのはいいことだが、弁護士や司法書士への報酬が過払いになっているのではないだろうか。

司法書士
事務所の「10、10、10」というくどい連呼は報酬が10割であるということの念押しのようにしか聞こえない。(了)

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