個室のベッドにひとり静かに横たわる高齢の男性。かつては名の知れた大企業の幹部として時代を動かしてきた人物だった。
立派な経歴を持ち、経済的にも恵まれていたその人を見舞うのはただひとり、奥さんだけ。友人も知人も後輩も部下も、誰ひとりとして姿を見せない。
その一方で、病院の大部屋に毎日のように誰かが訪ねてくるお年寄りがいた。けっして裕福ではなく、とくに権威のある肩書きを持つわけでもない。
けれども、家族や友人、知人、かつての同僚や部下たちが、ひっきりなしに顔を見せに来る。病室には自然と笑い声が広がり、そこに温かな時間が流れていた。
立派な経歴を持ち、経済的にも恵まれていた人は、地位にしがみつき、上司にばかり媚びて部下を粗末に扱ってきたから引退して病気になっても誰も訪ねて来ない。
それに引き換え、立派な経歴もなく、経済的にも恵まれていない人は、分け隔てなく人と気さくに接してきたから老いてからも慕われる。
といった話がある。ホントかね?



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