今日はエアコンの取り付け工事の日。早い時間に来てもらって午前中に清々としたいと思っていたが、「1時から3時までにお邪魔します」という業者のショートメール。
2時過ぎに大きなワゴン車が到着。こんな大きな車で来るとは思わなかったが、なんとか我が家の庭先に納まった。
中から出てきたのは、背の高いスラッとした、まだ20代くらいの若い人。
黒づくめのシャレた作業着を着て、長い髪を背中の中ごろでまとめ、耳にはピアスがびっしり。工事人には見えない。とにかくきれいな人である。
「女性ではないか」と一瞬思ったが、二瞬思っても女性にしか見えない。
女性がエアコンの工事に来る。そういう時代なのかと思っておもわず「貴女が工事をする人」と尋ねると、「貴女」については首を横に振り、「工事をすること」については縦に首を振りながら答えていた。
まあしかし、こんな細い体で重たいエアコンの工事ができるのか。
ところが驚き以外のなにものでもない。私が筋肉痛になるほど動かしても動かなかった室外機を軽々と持ち上げ、手すりに手をかけることもなく階段をとんとんとんと降りて行った。
戻ってくるときは新しいエアコンを持って、今度は音もなく上がってくる。
作業に見とれた。無駄が全くない。腰に巻いた道具ベルトから選ぶという仕草がない。脚立に乗っている姿に危なげさがない。
重いエアコンをはずしてどうやって脚立から降りてくるのかと思ったら、一段足ををかけたら次の足はもう床についていた。足が長い。
要は「どっこいしょ、やれやれ」ということが一切無い。
いやーすごいもんだ。若いということはこういうことか。力が入らないとか、どこに置いたっけとか、脚立は気をつけなければとか、階段はよく下を見てとか、そんなことに全く関係のない人間がいる。
女性のように美しい男性を目の当たりにしたのは初めて。長く生きていなければ会えない人であった。



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