ニュー・シネマ・パラダイスのテーマ音楽を今朝方のラジオで久しぶりに聴くいたが、あのバイオリンの弾くメロデイから物語を思い出す。
あの映画は、息子がDVDを買って来たのか借りて来たのかして観ることになった。何年前のことになるのだろうか。息子が高校生くらいの頃だったような気がする。
後で知ったことだが、この映画には劇場版と完全版がある。観たのは劇場版であった。
劇場版はそれはそれとして完結した話になっていたが、最後のシーン近くにエレナが出てくるのはなにかあるはずだと息子が言う。
それからしばらくして息子が完全版というのを手に入れてきた。
「あの日私行ったのよ」。劇場版とは話が全く変わってしまった。エレナはサルバトーレを裏切ってはいなかった。
「やり直そう」というサルバトーレの言葉にエレナは「あの夜の夢は忘れましょう」と答える。
「あの日、行けなかった…」。カサブランカのイルザはリックを裏切ることになる。死んだと知らされていた夫が生きていることを知ったから。
イルザはリックと再会して、夫ラズロではなくリックとよりを戻すことを選ぶ。しかしリックは彼女の言葉を理解するも、夫のそばにいるべきだと彼女に言う。「彼には君が必要だ、俺たちにはいつでもパリがある」
「やり直そう」と言うアントニオの言葉にジョバンナは沈黙を続けた。もう昔の二人に戻れない。全く会話の無い駅での別れ。
ひまわりの花言葉は「あなただけを見つめる」ということらしい。
男と女の別れの話は小説や映画になるが、別れる理由が難しい。好き合った男女が別れるにはそれなりの理由が必要である。しかしイヤになつたから別れるということもあるが、これは話にならない。
この歳になって若い男女の別れ話を考えてもしょうがないが、しかし今年初めての寒波襲来。静かに更ける晩秋の夜は、寝しなの酒と別れ話で過ごすのがいい。
熟年離婚では、「この人のことを好きではなかったということに気がついた」というのがあるらしい。主に女性からのようである。
若い頃は男が女を捨てる。歳をとると女が男を捨てる。理にかなっていると思う。



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