アイドルガンバレ

つぶやき

 アイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんにコンプライアンス上の問題があったとして、何十年も続く人気番組から国分さんが降板することになった、という日テレの発表はもちろん知っている。

 その頃は中居正広さんとフジテレビの問題もあり、フジテレビの二の舞を恐れた日テレの、手際のいいパフォーマンスと思ったものである。

 しかし日本テレビの社長という人は、国分さんにコンプライアンス上の問題あったとだけ説明し、その内容がどのようなものであったのかはプライバシーを理由に一切公表しなかった。

 そういうこともあるのだろうと特に気にもならなかったが、それにしても日テレ社長の記者会見は事務的で、なんのやり取りもなかったことに違和感はあった。

 昼前から川越にかつお節と家内の化粧品を買いに出かけた。かつお節は2、3年前まで築地から取り寄せていたが、川越にも良質の乾物屋があることを知って以来そこを馴染みにしている。

 家内の化粧品も、何ヶ月かに一度デパートに出店するメーカーのものが気に入っているらしく、ときどきかつお節と化粧品がセットになる。家内が元気に化粧品を買うのはうれしいことである。

 デパートで昼食を済ませ、帰り道車のテレビで国分さんが人権侵害救済の申し立てをしたことを知った。弁護士が申立てに至った理由などを述べていた。

 弁護士の記者会見での話を聞きながら、日テレ社長のあの会見の違和感を思った。「何も言うことはできないが国分太一にコンプライアンス違反があった」。それは聞く者に中居正広の事件を彷彿させるものであった。

 日テレ社長の記者会見によって、国分太一という男が何をしたのか社会に対して何も説明されていないのに、国分太一という男が、あの会見を期に社会から抹殺されたことは確かである。

 事実関係の内容次第によっては、中居正広の場合と同じかもしれないが、日テレ発表の内容からして、同じ抹殺でも中居正広の場合とは少し違う。
 
 コンプライアンス違反はどうやらハラスメントであることを弁護士は認めたが、セクハラなのかパワハラなのかという記者の問いに弁護士は、答えを控える、と言った。

 ハラスメントは社会が認定して、社会が非難することによって意味を持つ。社会が知り得なかったら、それは当事者間の「いじめ・嫌がらせ」で終わってしまうものである。

 国分さんは「コンプライアンス違反が複数あった」として番組を降板させられたが、その具体的な内容は「プライバシー保護」を理由に明かされていない。

 それでいて何のハラスメントかは判らないまま社会的制裁を受けた。「自分が悪いことをして何をいまさら」という投稿はネットに多数ある。しかし人権侵害の申し立ては十分成立すると思う。

 この申立てを期に日テレは社会の非難に晒されるのではないだろうか。あの日テレ福田社長の記者会見はやはり普通ではない。

 一タレントの番組降板発表になぜ社長が出る必要があったのか。その不自然さがこれから問われていくのではないだろうか。楽しみである。

コメント

タイトルとURLをコピーしました