冤罪はなくならない

つぶやき

 事件が起きたのは39年前というから、私はその時39歳。
 戦前の暗黒時代ではないバブル真っ最中の時代に、こんな冤罪があったのか。

 福井市で起きた女子中学生殺人事件の犯人として、懲役7年の刑に服した前川彰司さんに、名古屋高裁は再審無罪。

 新聞報道によれば全くの冤罪であったとしか思えないが、前川さんには当時非行歴があったらしい。
 
 警察は事件後なかなか犯人にたどりつけないと犯人をでっちあげる。非行歴のリストから犯人に仕立てていくようだ。

 名古屋高裁・金沢支部 増田啓祐裁判長。「事件当日に放送されたという事実に反することを、ぬけぬけと主張し続けている。公益を代表する検察官としてあるまじき、不誠実で罪深い不正といわざるを得ず、到底容認することはできない」

 何度こういう判決を聞いたことだろうか。大岡裁きのセリフのようでカッコいいが、所詮裁判官も同じ穴の狢ではないか。そうであったのなら最初の裁判で無罪を言えばよかったのである。

 1審無罪判決をひっくり返して2審で有罪にしている。再審で裁判長がそこまで言うならば、2審のときどれほどの証拠があったというのか。それにしても再審までが長すぎる。

 伊東市の田久保市長は卒業証書の提出を拒否。
 理由は、「現在、公職選挙法違反で刑事告発をされていることから、本件記録の提出請求は、私自身の刑事訴追につながる可能性のある事項に関するもの」だからとしている。

 そうかな。刑事告発されているから潔白を証明するため提出するものではないのか。常識的な人ではない。最近こういう人が多くなった。

 明日は参院選挙。自公は相変わらず低迷らしく、参政党がかなり議席を伸ばすという報道が続いている。

 煽っているのである。日本社会の低迷の原因は、戦後民主主義にあるとしている。

 日本人の給料が上がらないのは外国人のせい。伝統に反する家族の在り方に反対し、性的マイノリティーを否定し、社会の少数者を支える制度を攻撃している。

 これが社会に受けてしまう。国民が、煮え切らない日本の政治にイライラしている時に明快な主張は受け入れやすい。

 自民党にお灸を据えるとして、自民党が敗北した選挙が過去何度かあった。しかし今回の退潮はそれとは違う。深いところで自公政治への離反が進んでいると見るべき。

 しかしいつの時代も風雲児は拍手喝采で現れるが、結末がみんなよくない。いっときは歓迎した大衆は、後ずさりするように風雲児から離れていくものだ。大衆はそうなのである。

 

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