毎日新聞の別刷日曜版が本紙に組み込まれたのは去年のことだったと思っていたら、一昨年の10月からのことだった。
新聞の頁数がずいぶん減っている。新聞は4の倍数の頁建てであったが、近ごろは半頁が組まれることが多くなった。
夕刊との重複記事が多い。夕刊を取らない世帯が増えたということだろうか。
その日曜版にタレントの松尾貴史氏が、2012年4月から、「ちょっと違和感」というコラムを連載している。
これが結構面白い。松尾氏をタレントと書いたが、俳優、コラムニスト、劇団座長であり、落語の造詣が深く、日本文芸家協会の会員でもあり、京都造形芸術大学の客員教授も務めたことがあるらしい。要は多彩な人なのだ。
コラムの内容は、政治のことから演劇のことまで幅広いが、なかなか卓抜した文章を書く。
今日は杉田水脈を参議院選公認候補とした自民党の体質というものについて、石破首相の政治姿勢と共に批判している。
「自民党の裏金問題に関与した一人というだけでなく、数々の愚劣な差別言動によって多くの有権者から批判されたと思うのだが、この人物を再度公認する行為は、彼女の持つ差別的な世界観を自民党が容認したと解釈するのが自然だ」
松尾氏は以前日曜日のお昼に、NHKのFMでトーク番組を持っていたと思うが、いつのまにか終了したようだ。
誰もが納得するような政治批判をする人であるから、NHKから干されたのではないかと思っているが、最近では民放でもほとんど見かけることがない。
2004年1月に初回が放送されたという「相棒」で、ホームレスを演じていたのを見たぐらいである。
この人の描く似顔絵が実にうまい。描く人物の本質を表している。今日は杉田水脈であったが、捉えた表情にこの人物の悪質さがすべて表現されている。
三原じゅん子が素晴らしい。眉間の険しさに、この人物が国会議員にふさわしくないことを描き切っている。
自民党の党大会で参院選候補者の紹介のため杉田水脈が登壇した時、石破首相はうれしそうに拍手をしていたという。
問題はあっても知名度があるということなのだろうか。法務局から人権侵害を指摘されている人物である。
こういう人をまた国会議員としていいのだろうか。
石破さんに少しは期待するものがあったが、どうやらこの人もダメらしい。
コメント