1本うなぎを食す

つぶやき

 先週の土曜日、立川のデパートでお歳暮の発送を済ませ、いつものようにモノレール沿いの商業施設を散策している時、うなぎ屋を見つけた。

 今年開店したらしい。結構いい値段の店である。昼食もとっくに済ませていたので、そのうち機会があったら来てみようということにして駐車場に向かった。

 機会は作らなければ機会ではないということであるが、今日どこかに行くのなら土曜日に混んでいて買うことのできなかった化粧品を買いたい、という家内の話から、また立川に行くことになった。

 そういうことになれば、あのうなぎ屋で昼食ということになる。
 12時ちょっと過ぎに入ったが、月曜日ということもあるのか店内は閑散としていた。
 なかなか立派な内装である。店員の教育も行き届いている。

 私は1本うなぎのうな重。家内は同じくひつまぶし
 表はパリッと中はジューシー、とお品書きにある。どこかで聴いたようなコピーである。

 私は少々持て余し気味に食したが、家内は4つの味が楽しめるといううたい文句の通り楽しんだようである。

 文句を言う気はないが、うな重はパリッとではない、「ふわっと」である。関東と関西では違うようだが、うなぎというかなり身の固そうな食材を、蒸すという調理法で関東はふわふわの口当たりにした。うなぎはなんといっても一口目の「ふわっと」である。

 食後お茶を入れ替えに来た店の若い女性が、「いかがでしたか」と聞く。
 家内は「表面がカリッとして中は柔らかでとてもおいしい」と答えた。
 私は、うなぎは「ふわっと」でなければいけません、と答えた。

 店員さんは家内の感想には「そうなんです」と答え、私には「そうですね」と答えていた。

 この店は関西が本店らしい。関東にも何店も出店していることをネットで知った。

 しかし1本うなぎは体にこたえた。高齢者のたんぱく質摂取は大切なことだが、適量ということを考えなければいけない。食の極意は満腹にしないことであった。

 うな重だ、カツ丼だ、天丼だとなると、つい興奮してしまって適量という意識は全くない。
 高齢者は栄養も大事だが、適量ということも大事なものであることを改めて実感した1本うなぎであった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました