遥かなる山の呼び声

つぶやき

 このところ懐かしい人や映画の話が続く。
 鰐淵晴子さんが徹子の部屋に出演されたらしい。見ればよかったという気はないが、鰐淵さんと言えば「ノンちゃん雲に乗る」。
 
 私が小学校低学年のときの映画であるが、当時見てはいない。どんなストーリーなのかも全く知らないが、今まで見たこともないような女の子の姿を映画のポスターで見て、きれいな子だな、というようなことを思った記憶がある。
 
 ネットの写真で拝見したが鰐淵さんは80歳という。母親はハプスブルグ家の末裔だそうである。多分母親にそっくりなのではないだろうか。

 鰐淵さんの父親はバイオリニスト。N響(当時は新響だったかもしれない)のコンマスをしていたことがあるらしいが、私の世代の人ではない。鰐淵さんも幼いころから天才バイオリニストとして騒がれた人である。

 徹子さんの父親もN響のコンマスをしていたから、そんな話も出たのではないだろうか。

 何日か前、同じ徹子の部屋に前橋汀子さんが出演していた。1,2分見ただけである。懐かしい人だが、どうも見る気がしなかった。最近音楽に関することがイヤになってきている。
 
 とは言え、前橋さんはやはり懐かしい。実に華やかなデビューであった。
 前橋さんの演奏会に行ったことはないが、FMやテレビで聴いたことがある。なんとなくかっちりとした演奏をする人、という印象がある。

 ネットに日本の女性バイオリニストのランクが載っていて、1位が川井郁子、6位が高島ちさ子とあった。音楽が判っていない人がランクづけしたようである。

 懐かしい映画は「シェーン」。ラストシーンで、「シェーンカンバック」と叫んだ少年のことが映像と共にネットに載っていた。30歳くらいで亡くなったらしい。

 なんとも言えず懐かしい映画である。むかし観た映画だから懐かしいということではなく、この映画そのものが、人生における懐かしさというものを感じさせる。

 この映画は劇場で何回か観たが、結婚する前に家内と上野の映画館で観たこともある。

 たぶん家内は忘れているだろう。決闘シーンなどもあるから、女性にとってはあまりいい印象の持てる映画ではなかったかもしれない。
 映画より、私の端正な横顔に見とれていたのではないか、と義兄が言っていた。

 映画好きな義兄とこの映画について話をしたことがあるが、義兄はいい映画とは言わなかった。リアリティに欠けるということかもしれない。

 しかし画面が美しかった。それにやはりあのテーマ音楽。

 シェーンは少年の呼びかけになぜ戻らなかったのか。シェーンが去っていくとともに時代が変わる。戻るわけにはいかないのだ。解説しているつもりはない。あの映像はそのことを語っている。

 シェーンは馬上で死んでいたという説がある。確かに決闘で負傷していた。

 シェーンを慕う少年の呼び声は最後に、「グッバイ シェーン」となって谷間にこだまする。「シェーン カンバック」でこの映画が終わるのではない。このことがあまり知られていないようだ。
 
 「グッバイ シェーン」に、少年の思いがある。

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