「もう勘弁してほしいな……と思いますね」
20年ほどのキャリアの中堅芸人のボヤキだそうである。誰かは分からない。
「なんというか、こんな当たり前のことが、ここまで“悪いこと”と報じられるとは……」
「こんな当たり前のこと」 とは、石橋貴明の下半身露出のことらしい。
「飲み会の席で脱いで“出した”ってだけじゃないですか。芸人が飲み会で脱いだことが、性加害と同じように裁かれるんですか? 芸人が服を脱ぐなんて当たり前。よくあることすぎて……」
「ここまで“悪いこと”」というのは 石橋貴明の件は、そもそも10年以上前の話で、いくら調査といっても警察でもない第三者委員会が女性の証言だけであたかも犯罪者のように扱うのはおかしい、ということを言っているらしい。
週刊女性という週刊誌に載った記事である。
かつて芸人は“飲む・打つ・買う”が日常の世界などと言われた。自堕落な生活を送っていても、すべてを笑いにすれば、芸人としては大成ということになる。
買うならいいが、いま問われているのは性加害である。芸の肥やしというわけにはいかない。
この中堅芸人という人は、「買う」と「性加害」の区別がつかないのではないか。芸人の世界は昔からそいうものであった。
以前仕事で知り合った国立大出の30代くらいの女医さんが、芸能人であったか政治家であったが忘れたが、誰かの女性スキャンダルについて、「玄人にしておけばよかったのに」と言っていた。
若いのによく判っているなあ、とえらく感心したことがある。
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