老後破産の話が多い。もともと資産のない人に破産はないのであるから、老後破産とは現役時代高収入で、退職金など貯えも多くあった人のことになる。ネットには「裕福な人の悲惨な老後」なるものが何度も掲載されている。
充分な貯えもあるという人が、「悲惨な老後」を迎えたとすれば、何があったのだろうかと気になるが、記事を読んでみるとリタイアしてからの金の使い方に問題がある、ということになっている。
現役時代の華やかな生活が忘れられないのか、あるいは身についた生活習慣なのか。外食、ゴルフ、買い物、海外旅行などにお金をつかってしまうらしい。
他山の石として雑誌などは掲載しているのかも知れないが、アホな話であり、同情する気にもならない。
年金が十分すぎるほどあればいいが、そうはいかないのが現実なのだから、貯えは慎重にも慎重につかうものである。
貯えとは収入があってのものであり、収入が将来的にも無ければ、サラリーマンの貯えなどアッという間に無くなってしまうものである。サラリーマン退職者は、人生において無収入という経験をしていないから、そのことが分かっていないのかもしれない。私は経験済みであるからケチになった。
どうせ金を持ってあの世にはいけないから、豊かな老後を送った方がいい、という悪魔のささやきに騙される。家のリフォーム、電気製品の買い替え、贅沢な外食、海外旅行、人生最後の車、家の建て替え。
5億円くらいの貯えがあれば油断してもいいだろうが、5000万くらいの貯えなど、密閉しておかないと蒸発してしまうものである。
豊かであっても老後は闇である。なにが起きるか分からない。メディアがいくら報じたところでなってみなければ分からない。他人のことはどうしたって他人のことである。心配したところで誰か助けてくれるというものでもない。
昨日訪問マッサージ師が、「まだまだお若い」と言って帰っていった。そんなに若いというなら若いうちできるをことしようと車を買い替えた。
無駄遣いかもしれないが、ダメになったら死んだように生きていくという手もある。(了)
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