大みそかのNHK紅白歌合戦の平均世帯視聴率は、32.7%だったそうである。前年比で0.8ポイント増え、1989年以降2番目の低さだったという。
この数字をどう評価すべきなのかは私には分からないが、視聴率は増えて低さは2番目というのであるから、NHKとしては「よかった」ということかもしれない。
ただ考えるべき紅白の問題というのは視聴率のことではなく、男性歌手と女性歌手が紅白に分かれて歌合戦をするという、なんともNHK的で低俗な見世物をいつまでやっているのかということである。
確かに昭和のある時代、大みそかの午後9時に、人々は正月の準備をあわただしく終え、家族みんなでこたつを囲み、ミカンを用意してテレビの前に座り、開幕を待ったものである。その頃の視聴率は80%を超えている。
国民は紅白に対して、男性軍・女性軍どちらが勝つかという興味ではなく、その年のはやり歌を聴くことによって、自らが過ごした1年に思いを馳せていたのである。
ここ何年も紅白を見ていないが、紅白の問題は、「いつまで過去の人気を追っているのか」ということである。
明晰であるNHKが結論を出せないでいる。
紅白はもはや以前の紅白ではない。以前の紅白をやりたくてもできなくなっている。国民的歌が無くなってしまったからである。紅白はもうやめた方がいい。
こじつけになるが、紅白の病理性は日本の社会にも言えることである
何か違ってしまった。その原因も分かっている。だがしかしそれをはっきり指摘しようとしない。
石破首相は国会を解散すべきである。
与党が過半数割れしている現況の問題性を国民に訴え、それが日本にとってどういうことなのか国民に問うべきである。
国民が問われなければならない。与党の過半数割れは国民の無責任を表したものである。
石破さんにも国民にも勇気が必要である。NHKも紅白廃止の勇気を持つべきである。
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