ジェンダーと言うのかなんと言ったらいいのか、イッコウさんとか、はるな愛さんとか、マツコさんとか、私にはどうも理解できる人達ではない。
マツコさんという人は、自分がそうであることに踏ん切りをつけているように見えるが、他の二人は女性として美しくあろうとすることに、やはり無理を感じてしまう。うまい言葉が見当たらない。
そういうことは生物学的に証明されていることで、それらを認めていく社会であるべきことは理解しているが、だが積極的に理解しよう、という気にはなりそうもない。
愛知県春日井市の小嶋小百合市議(71)が、村上慎二郎市議(54)の発言で精神的苦痛を受けたとして、村上市議に150万円の損害賠償を求めた訴訟で、名古屋地裁は25日、村上市議に17万円の支払いを命じた。
小嶋小百合市議は元男性。性転換している。
突然、知りもしない市議会だの議員のことを書くことになる。
村上市議は小嶋市議に対して、「おっさんやないか」「会派のみんなもそう思っている」などと大きな声で何度も発言したらしい。
出生時の性別と性自認が異なるトランスジェンダーを公表している小嶋市議は、村上市議について、「ジェンダーアイデンティティーを侮辱された」とし、提訴していた。
このことをこのブログに書くのは、性転換に興味があってのことではない。
この判決に関心を持ったのは訴額と判決の額である。
精神的苦痛を受けたとして小嶋市議が訴えた金額も少ないし、裁判所の判決も訴額の約1割である。
銀座の寿司屋にでも行けば、中トロ二つか三つ口にほうり込んで請求される金額である。
「おっさん」と言われた精神的苦痛の弁償が17万円。
裁判所もジェンダーということがどういうことなのか、分かっているのか、いないのか。
もちろん私も分かっていないが、今の世の中、この問題に関しては17万円で済ますようなことではない。ジェンダー、ジェンダーと大騒ぎではないか。
日本の裁判所は、「精神的苦痛による損害賠償」というものをあまり認めない。
根本に、「精神的苦痛?そんなものがあんたのどこにあるというのだ」という考えが裁判所内にあるように思える。
裁判は時代を反映するもので、時代を先取りしてはいけないことになっている。
性転換に対する社会の中傷は、金額にして17万円の賠償で償われることになる。
1ヵ月の生活費にも充たないということなのである。
コメント