「春まだ浅い信濃路へ」という歌があるが、「秋まだ浅い」はあまり耳にしない。
浅い春が緑濃い季節になっても「春が深まる」とは言わないが、浅い秋とは言わないのに「秋深まる」という。
春は「始まりの予感」、秋は「終わりの郷愁」。行く先が違う。
しかし兄弟ディオ狩人が歌った「あずさ2号」の、「8時ちょうどのあずさ2号で」という歌詞の部分。「ちょうど」という言葉がバナナのたたき売りのようで、若い女性の言葉とは思えない。
 いつものそばを食べに、秋まだ浅い国道299号線を秩父路へ。
 この沿道は常緑樹が多いため季節になっても特別紅葉が美しいということはない。
紅葉真っ盛りの時期に、沿道の民家にあるわずかなもみじを見て、「オーいいね」と自分を感動させなければならない。
今日は月曜日。そば屋もそんなに混んでいることもないだろうと思ったが、5組ほど待たされた。
このそば屋。秩父の町を離れたひとっこ一人歩いていないような里にある。古い農家をそのままそば屋にして、そば屋としての店作りは全くしていない。
いつごろから商売を始めたのか知らないが、とにかくこんなところで大繁盛。確かにそばは上手いし、量も多い。
ひところ味が落ちたと思ったが、もち直したようにも思える。家内も納得のようだった。
ミューズパークのイチョウを見に来た道を引き返す。ネットで見ると結構黄葉している。
 ここには何度も来ているが、長く続くイチョウ並木が美しい。
 
 どこかの会社が経営している商業施設かと思うがそうでもない。いろんな建物があるが、何をやっているのかいないのか判らない。駐車場もタダ。
 いつもは秩父から長瀞・花園を経由して帰るが今日は来た道を戻る。
 あした家内は抜糸。あさっては私が抜歯。
家内が風呂に入れる。この2週間季節は変わり、シャワーでは身体も心も休まらない。
日常に戻る。病で非日常を経験したくない。豪華客船で非日常を味わうのも面倒。人生日常がいい。

  
  
  
  

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