県議会と松茸三昧 

つぶやき

 私が住む埼玉県の議会が珍しく話題になっている。「留守番をさせることは虐待になる」、という県条例の制定に関してである。
 子供たちだけの登下校、子供に留守番をさせてのゴミ捨て、子供だけを公園で遊ばせる。みんな虐待になるという。それを見た人は通報する義務もあることになっている。

 そういった内容の議員提案が6日に委員会で可決され、12日の県議会で成立する見通しであった。
 ところがきのう、提案者である自民党の県議団は議案を取り下げた。理由は、いろいろご心配とご迷惑をおかけしたから、としている。

 提案してすぐひっこめるというのもみっともないことであるが、もっとまずいことは、取り下げを発表した自民党県議団団長という人の人相があまりよくないことである。
 こう言っては失礼だが、知性を感じる顔ではない。決して社会から非難されるような提案ではなく、その先見性は称賛されるべきものであると思うが、とんでもなく悪い提案だったのではないかと、人に思わせるような取り下げ説明となってしまった。

 新聞でもテレビでもネットでも、子育てを経験したこともないような議員たちの思い付きのような議案だと、袋たたきのような状態である。
 車に置き去りにして熱中症で死亡する幼児の例も多数あることから、このような提案になったらしいが、説明不足なのか、時期尚早なのか、社会が成熟していないのか、良く分からない。
 ロンドンなどでは中学生の通学にも親などが付いていくそうだ。
 自民の議員団も根回しということを知らぬはずはないが、なにかが足りなかったのであろう。
 埼玉県議会での提案が話題になった時、官房長官とか子育て大臣とかいう人は、議会の議論を見守りたいと発言していた。
 県議団が提案を取り下げたとき、当方としてコメントは差し控えたい、と言っていた。

 地方政治というものは、身近なものでありながら遠い世界である。
 私の知り合いに何人か市議会の議員がいるが、みんな商売に失敗した人たちばかりである。地方議会の議員は今なり手がなく、立候補すれば当選しやすいらしい。給料は安いが、また商売を再起するまでの我慢だという。
 細田衆議院議長が体調不良を理由に議長を辞任した。しかし衆議院議員は辞任せず、次回の選挙にも立候補するという。議員報酬はなんだかんだで4,000万円になるという。こういう話にはうんざりである。

 うんざりではなく、素晴らしいことがあった。昨夜は松茸三昧であったのである。ただ残念なことは信州上田の松茸ではなくアメリカである。
 このところ上田の松茸の出来具合を調べていたが、今年は高温のため不作のようである。別所温泉の老舗割烹旅館も中国産にせざるを得ないという。
 外国産の松茸は本意ではないが、以前カナダ産を食べたことがあり、香りはちゃんとあった。外国産でも、少しは秋の味覚を味わうことができるだろう。しかし中国産は習近平の顔がちらついてダメである。

 女房がデパートで買ってきた松茸は国産なら4,5万円はする。それが数千円であった。しかしアメリカは広い。どこだろうか。アメリカとの表示だけでは、何がなんだか分からない。
 1本焼き、土瓶蒸し 松茸ごはん。「う~ん、マンダム」である。
 1本焼きは七輪で、とはいかないが、ガス台を食卓において自ら焼いて食べる。
 「泣き始めたときが食べごろです」料理屋のご亭主から教わったことである。しかしこの松茸は泣かなかった。
 試しに舞茸も焼いてみたが、なんといっても松茸である。やはり産地が気になったが、一流デパートだから急に笑い出すようなことはないだろう。(了)

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