フィリピン大統領はマルコスというらしいが、昔のマルコス大統領の息子だという。
確かマルコス大統領は国民の反発を受けて追放されたと思うが、息子が返り咲いたということになる。イメルダ夫人と呼ばれ、大量の靴を所有し、贅沢の限りを尽くしたという女性は母親である。あの下品な顔には記憶がある。
マルコス大統領の悪政から何十年も経ち、それを知っている人も少なくなり、復権を目指したらしい。いずこの国民も悪政を忘れてしまうものである。
先日ラジオで、息子のマルコス大統領が大統領の留任回数を増やすことを画策している、という報道があった。長期の権力は不正を産むことの反省から大統領等の留任回数は限られることになっているが、権力者にとってはなによりも邪魔なことである。
プーチンも習近平も任期規定を無視して独裁政権を樹立している。
日本は派閥の引っ張り合いが独裁を防いでいるが、自民党独裁は変わらない。
アメリカの連邦最高裁は、トランプ前大統領に大統領選挙への「立候補資格がある」とする判断を示した。
2021年の連邦議会襲撃事件にトランプ氏が関わったかどうかはテレビにはっきりと映っていたと思うが、連邦最高裁はどうしてこのような判断をしたのであろうか。
「権力を思うままに乱用し、米国の民主主義は深い傷を負った」
2020年12月に毎日新聞が朝刊に載せた記事である。つまり4年にわたるトランプ米政権が終わろうとしているときの記事である。
「トランプ大統領は国内外を混乱させた。米国の民主主義は損なわれ、分断と対立が深まった。トランプ政治はなぜ生まれ、何を残したか。その総括なしには米国を再建できないだろう」
そのトランプが復権しようとしている。とんでもない世界になる。
アメリカ社会はもはや世界の民主主義をリードする力はないのだろうか。
「トランプは民主主義の敵である」。こう言った共和党の女性議員がいた。人間の尊厳のために、アメリカはトランプ大統領を阻止しなければならない。(了)
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