おっそろしい話をなんどもなんども掲載するネットメディアにあきれているが、関係会社の出版物の宣伝であるからそういうことになる。
≪首都防衛=知らないでは絶対にすまされない「最悪の被害想定」とは≫
ベストセラーだそうである。
首都直下地震と南海トラフ巨大地震が連動して発生し、富士山も大噴火を起す。
過去にも一度起きた「恐怖の大連動」は、東京・日本をどう壊すのか?
命を守るために、いま何をやるべきか?
日本経済を牽引してきた企業の多くは二つの大地震で中枢機能が低下し、海外法人は撤退。
東西間の交通寸断に伴う機会損失も大きく、人々の消費マインドは一気に低下する。
株価は下落を続け、金利変動に伴い資金調達を困難とした企業は債務残高が増大。日本の国際競争力は急降下し、雇用状況は悪化する。
火山灰はわずかでも堆積があれば交通機関は麻痺し、出勤はおろか移動することも困難になる。物流は停滞し、緊急車両の走行も困難になる。
電力は、降灰中は火力発電所の発電量が低下し、6センチ以上で停止。10センチ以上の降灰に雨が降れば倒木で電線が切断されて停電が発生する。
通信は噴火直後からの大量アクセスで電話がつながりにくく、携帯電話のアンテナに火山灰が付着すれば通信障害が生じる。
上下水道は堆積の厚さにかかわらず断水や使用制限が起きる。
首都圏の約1250万人に呼吸器系の健康被害を生じるおそれがある。
320年前にこの地獄が起きたという。
その通りであろうと思う。その地獄は今日かも、明日かもしれない。
でもどうしようもない。
いい眠りをしないと健康に良くないと言われるが、寝ているときに大地震となれば睡眠の質など考えているヒマはない。
とにかく日本という国土は、そういう防ぎようのない危険によってできている。その代わり四季に恵まれた美しい国であると言いたいが、なんの慰めにもならない。
この本が訴えていることが、大げさとかまさかとか言うつもりはない。その通りだと思う。
しかし、そのときはそのときと思うしかない。日本に不満はないが、地震のない国に生まれたかったと思う。
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