当たり前のことを言っているだけである

つぶやき

 イヤなことがあったとき、それをいろんな方法で解決しようとすることと、忘れてしまおう、という2つのタイプが人にはある。

 忘れてしまおうという人には、忘れなければと努力して忘れる人と、性格的に忘れてしまう人の2つのタイプがある。

 私の母親は、「私の腹の中は真っ白だ」と言いながら、いつか仇をとると根に持つ人だった。

 家内の母親は、なにかあって気にはしても、すぐにいびきをかいて寝てしまう人だった。

 物事をいつまでも根に持って忘れない人は、あまりいい性格とは言わないことになっている。

 イヤなことでもすぐ忘れることのできる人は、善人ぽく見える。

 風呂の修理と監視カメラの設置を依頼した業者から、3週間経ってもなんの連絡もない。

 堪忍袋の緒が切れて今日連絡したら、なんの用意もしていなかった。忘れていたと言っていいのだろう。

 私は注文をキャンセルすることを伝え、なんの手配もしていなかった不誠実さを、その業者を指定した元受けのホームセンターに連絡する、ということも業者に伝えた。

 家内にそのことを言ったら、3週間も放っておいた私も悪い、という。

 じゃあ、あなたならどうすると聞くと、「暇になったら来てください、待っています」と、話をするという。

 監視カメラは、近所に強盗が入ったから設置することにしたもの。そんな悠長なことは言っていられない。

 家内は強盗に襲われても、「若いのにたいへんね」と言いかねない穏やかな人である。

 その穏やかさに救われた人生であるが、あまり穏やかというのも、無責任のような気がする。

 いつも、「炊事・洗濯・子育て、なにもかも私ひとりでやってきました」と言うが、家内が忘れたことは私がやってきた。

 いい加減な業者によって不愉快な思いにさせられたくない。「連絡するから不愉快になるんです」と家内は言う。

 しかしやはりいい加減な業者には、文句を言った方がいい。

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