きのうテレビで屋台のコーヒー屋さんの話が放送されていた。
途中から見たのでどこの場所でのことなのか、どういういきさつでの屋台コーヒーなのか分からないが、昔よく見かけた屋台のおでん屋さんのような店に、ランプの灯のもと、1杯のコーヒーを求めて常連さんたちが集まってくる、という話である。
お酒ではなくコーヒー。コーヒーを飲みにわざわざ屋台ということもなかろうと思うが、コーヒーであるから、またお酒とは違った物語になるのかもしれない。
もちろん常連さんたちの思いや素性ということも少しは披露されていた。IT企業に勤めているという人は、「蛍光灯の明るさから逃げたい」というようなことを言っていたが、雰囲気が伝わるようだった。
最近恋人と別れた人。医者で事業家で、土地を何千坪も持っているという自慢げな人も登場していた。
人の良さそうな人だけでなく、癖のありそうな人を登場させたのは制作者の意図だと思う。いいことである。
つまらぬことを考えた。コーヒー1杯400円らしい。一晩何人の客が来るのだろうか。仮に50人として2万円。夜だけで50人も客は来るだろうか。多くて20人から30人くらい。そうであれば売り上げは1万円台。
私が見始めた以後に亭主の紹介はなかった。店じまいの時間のときに、「店を準備するのに1時間、店を閉めるのに1時間」という亭主の言葉があった。
映像作品であるから何か意図をもって制作されたのだろうと思うが、見終わって、そういう商売が好きな人もいるだろうし、そういうところで1杯のコーヒーを飲みたい人もいるだろう、という印象が残った。
なにかためになるようなことがないところがいい番組だったな、と思ったが、私は近所にこのような店があったとしても飲みには行かないだろうと思った。
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