「前回の検診で確認した変化はその後大きくなってはいませんが、今後も様子を診ていきましょう」というのが、今年2月の検診での研修医の説明であった。
前回というのは昨年の12月のことである。
この説明を受けた時私は、「前回で確認した変化ということについて、その時担当の先生からなんの説明も受けていません」、とその研修医に伝えた。
研修医は、「12月の担当の先生はちゃんと確認しています。スルーはしていません」と言う。
ではなぜ私に説明をしなかったのでしょうかと尋ねると、「伝えるには早いと思ったのではないでしょうか」と言う。
それから2ヶ月後の4月の定期検診は、術後2年経過の時であり、5人ほどの医師や研修医のもとに行われた。
2月の検診で聞いた患部の変化について尋ねると、「その後大きな変化は見られないが、今後も慎重に診ていく必要がある」との答えであった。
昨日はそれから2カ月後の検診日であった。若い女性研修医である。
ファイバースコープの操作が荒っぽい。ゲホゲホしながら苦しい検診であった。女性は男性より残酷だというが本当である。
「特に変化はありません。再発はしていません」という結果であった。
昨年12月以来の変化について尋ねると、「術後の傷が盛り上がっているのではないでしょうか」、と言う。「問題はないと思います」とも言う。
若い女性研修医の見立てを信用していいものなのか。
帰り際、「酒とタバコはダメです」、と私に伝える。
「タバコはきっぱり止めましたが酒はどうも」と答えたが、「とにかくタバコは絶対ダメです」と怖い顔をして言っていた。
4月の5人の研修医たちの話が気になるが、とりあえず女性研修医の言葉を信用して、祝杯のつもりでいつもの焼酎を飲んだ。
女房はお祝いのつもりか、私の好物のかんぴょうと焼き鳥を用意した。
もうしばらく、何事もなく穏やかに暮らさせてほしいと思いながら、梅干し入りそばつゆソーメンを仕上げにした。
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