喉より命が大事

つぶやき

 昨日はつんく♂さんの56才の誕生日だったらしい。
 つんく♂さんを知ったのは、「喉頭がんによって声帯を全摘した元歌手」という事からである。

 手術から10年経ったということであるから、46歳のときに発症したことになる。

 音楽関係の仕事をしていた人にとって、声帯全摘はつらいものがあったと思うが、命優先は間違ってはいない。

 しかし声帯全摘は喉頭に穴をあけ、そこからの呼吸となる。風呂では肩までつかることはできず、ほこりなどが入り込むことに注意をしなければならない。鼻をかんだりトイレで息むこともできなくなるという。言われてみれば排便は息むことであった。大変なことである。

 先日、不動産屋をやっていた時の古い友人と電話で話をしたが、私の声を聞いて、「確か喉頭がんをやったと聞いていたが、話せるではないですか」とびっくりしたように言う。

 喉頭がんになると喉をとってしまい会話ができなくなる、ということはそんなに一般に知られたことではない。

 「よく声のことに気がつきましたね」と言うと、知り合いの弁護士がやはり喉頭がんで全摘し、喉に何かをあてて電子音みたいな声を出しているのを見ているからだという。

 全摘というと立川談志さんや忌野清志郎さんという人の名が浮かぶ。 
 喉の温存を優先して命を落とした。
 
 喉は気管と食道に分かれていることを知らなかった。声枯れが続いていた時、食事をしても水を飲んでもつっかえるということがなかったので、がんではないと思い込んでしまった。

 発症してから手術まで6ヶ月くらいの間があったが、幸い初期がんということで済んだらしい。話ができるということはありがたいことである。

 先日病院で、タクシーを申し込む高齢者が、電話口でうまくやり取りできない姿を見かけた。歳と共に思いもしないことが起きてくる。

 高齢でも元気でいなければと思うばかりである。

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