闇バイトの強盗犯は、なぜ住人を凄惨な暴行のすえ殺してしまうのか。
考えられることはキャッシュカードの暗証。
押し入った家に現金や高価な貴金属が無ければ、ターゲットはキャッシュカードとなる。
暗証を聞き出すために暴行が行われる。暴行をしているうちに狂気に変わっていく。
しかしコンビニのATMにも限度額がある。個人の場合1回20万、1日50万。
強盗が多発するのは、1件の金額が少ないということなのか。薄利多売という嫌な言葉が頭をかすめる。
狛江市の住宅で90歳の女性をバールで殴って死亡させ、腕時計を奪った強盗致死などの罪に問われている永田陸人という男に、検察側は無期懲役を求刑した。
永田被告は最終意見陳述で、自身の量刑について「死刑が一番ふさわしい」とした上で、「日本の裁判制度は加害者の人権に重きを置きすぎている。被害者の気持ちのみを考えてください。被害者遺族の気持ちを踏まえた上で、極刑を下してください」などと声を震わせ、涙ながらに語った、という。
驚嘆すべき犯人の言葉である。出来すぎた話である。
弁護士から「一人くらい殺しても死刑にはならない」と聞いていたうえで、弁護士から教わった情状酌量のための意見陳述をしたのではないか。弁護士ならこんな芝居はやりかねない。
警察は「闇バイトは割に合わないから止めた方がいい」と呼び掛けている。
こんな呼びかけをするということが情けない。
しかし割に合わなくてもやらざるを得ないのが闇バイト強盗である。
警察も検察も裁判所もなめられている。犯人は「やれるものならやって見ろ」と言っている。割に合わないことを犯人に教えるのは死刑判決だけである。
判決は来月7日。判決は犯人の言うように、加害者の人権に重きを置いて死刑はありえず、有期刑とするのではないだろうか。
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