「亭主元気で留守がいい」何かのコマーシャルという記憶がある。
世の女房たちがそんなことを思っているはずはない、と思っていたが、ある生保会社がアンケートをとったら半数以上の主婦がそう思っているという結果が出た。
《退職金2,500万円を手にして「温泉にでも行こうか」と、妻と迎えた退職記念旅行で、妻が放った“まさかの一言”》という週刊誌の記事をチラリと見る。
「亭主在宅ストレス症候群」というのがあるそうだ。夫と毎日顔を合わせたくない。この夫婦は結局別居のような生活をすることになる。
離婚はしないまでも亭主の定年後、別居という選択をする熟年夫婦が多いという話はよく聞く。もちろん熟年離婚する夫婦もいる。最近熟年離婚は平均寿命が延びたこともあり増えているらしい。
定年後の夫が家でゴロゴロしている姿を見るのが死ぬほど嫌だ、という女房は多いらしい。家事でも手伝うようなことがあれば気持ちも少しは変わるかもしれないが、大体男はゴロゴロしてテレビを見るしかない。
我が家は自営であったから私が家にいることが多かった。家内はそれに慣れているだろうから、仕事をやめて家にいることがほとんどとなっても、幸いなことにあまり邪険には扱われていない。しかし本当のところは分からない。
定年後の男はどうして家でゴロゴロしてしまうのか。現役時代の忙しさの反動、は嘘である。現役時代も会社でゴロゴロしていたから、家にいてもゴロゴロしているということである。
私の三流クラスのサラリーマン経験から、世の男たちは長いサラリーマン生活を頑張ってやってきたと言うが、大したことをやってきたわけではない。所詮は気楽な勤め人である。会社で人生の暇つぶしをしてきただけのことである。
日本の会社は大したこともしていない社員に給料を払い、退職金を払ってきた。それだけ戦後の一時代は日本が儲かった時代であった。
そんなことから日本の会社は、「仕事をして失敗するより何もしないほうがいい」というサラリーマンだらけになった。会社においてなにより大事なことは、上司へのお世辞、へつらい、おべっかということになってしまった。
そういうサラリーマンが日本を衰退に向かわせた。
家でゴロゴロしている亭主を見るのが死ぬほど嫌だという女の気持がよく判る。
しかし亭主が稼がなくなったら言いたいことを言うような女房を見るのも死ぬほど嫌である。
女性はこの辺のことが判っていない。
顔を見るのが嫌になったら別れる以外にない。



コメント