「亭主元気で留守がいい」というフレーズがあった。何かのコマーシャルという記憶がある。
世の女房たちがみんなそんなことを思っているはずはない、と思っていたが、ある生保会社がアンケートをとったら半数以上の主婦がそう思っているという結果が出た。
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「亭主在宅ストレス症候群」というのがあるらしい。この夫婦は結局別居のような生活をすることになる。
離婚はしないまでも亭主の定年後、別居という選択をする熟年夫婦が多いという話はよく聞く。もちろん熟年離婚する夫婦もいる。最近熟年離婚は平均寿命が延びたこともあり増えているらしい。
定年後の夫が家でゴロゴロしている姿を見るのが死ぬほど嫌だ、という妻は多いらしい。家事でも手伝うようなことがあれば気持ちも少しは変わるかもしれないが、大体男はゴロゴロしてテレビを見るしかない。
我が家は自営であったから私が家にいることが多かった。家内はそれに慣れているだろうから、仕事をやめて家にいることがほとんどとなっても、幸いなことにあまり邪険には扱われていない。しかし本当のところは分からない。
定年後の男はどうして家でゴロゴロしてしまうのか。現役時代の忙しさの反動、と言ったら言い過ぎである。現役時代も会社でゴロゴロしていたから、家にいてもゴロゴロしているということである。
私の三流クラスのサラリーマン経験から、世の男たちは長いサラリーマン生活を頑張ってやってきたと言っても大したことをやってきたわけではない。経営者ではなく所詮は勤め人である。
雨でも雪でも決められた時間に通勤し、上司の命令に従い、イヤな思いもして家族のために頑張ってきたというが、起業するでもなし、そうでもしなければ自分の人生の時間をつぶすこともできないのがサラリーマンである。
日本の会社は大したこともしていない社員に給料を払い、退職金を払ってきた。それだけ戦後の一時代は日本が儲かった時代であった。
そんなことから日本の会社は、「仕事をして失敗するより何もしないほうがいい」というサラリーマンだらけになった。会社においてなにより大事なことは、上司へのお世辞、へつらい、おべっかということになってしまった。
そういうサラリーマンが日本を衰退に向かわせた、という説がある。
亭主が嫌なら別居でも離婚でもした方がいい。ただ退職金がもらえる亭主などあと何年かでいなくなるかもしれない。
確かにサラリーマンは気楽な稼業であった。いい時代が終わりつつある。
サラリーマンでも、会社のために懸命に働く人がいることはもちろん承知している。



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