リハビリテーションそして診療報酬

つぶやき

 きのう、私の首の脊髄症、腰の狭窄症の手術をした医師から紹介されたリハビリテーション病院に行ってきた。

 手術をすれば普通に歩けると思っていたがそんなこともなく、それを気にしたのか担当医師が、新たにリハビリ専門の病院を私に紹介したのである。行かないわけにはいかない。

 リハビリ病院は始めてではない。昨年5月に首の手術をして明日退院というとき、リハビリ病院に転院してもらいます、と手術をした病院の事務長さんが言うのである。

 そんな話は初めて聞いた、担当医師からも何も聞いていない、と言うと「自宅に帰られて転んだりしたら大変ですから」、と言う事務長さんの話は高圧的なもので反論もできず、自宅の前を素通りしながらリハビリ病院に向かった。

 転院先のリハビリ病院は、手術をした病院のいわば姉妹病院で経営者は同じであった。

 手術をした病院でも手術後1週間ほどリハビリを経験したが、そんなに効果があるものとは思えない。なぜ自動的にリハビリ病院に行かなければならないのか、という気持ちはぬぐえなかった。

 3カ月くらいの入院が必要です、とリハビリ病院の入院時面談した老医師が言う。

 そういうものなのか、3カ月も入院しなければいけないのか、でも3カ月ここでリハビリをすれば以前のようにちゃんと歩けるようになるのか、といろいろ反芻しながら自分を納得させた。

 しかし3カ月は長い。入院費は差額ベッド代だけでも90万円になる。ちゃんと歩けるようになるならそれも仕方ないな、と思いながらも手術代よりはるかに高いではないか、と思ったりもした。

 リハビリが始まったが1日2回、入れ替わり立ち代わり現れる何とか療法士という若い人達のやることは同じである。

 こんなことで歩けるようになるのかと疑念が湧くばかりであった。1カ月近くたっても何も変わることはない。30分くらい足腰を揉んでいくだけである。

 これではよくなるはずはない。こんなところにいてもなんの意味もない。無駄な金を使うだけだ。退院しなければいけない、と思った。

 その旨を病院に伝えると、法律上認められない、と形式ばったことを事務長さんが言う。

 何が法律だ、何が退院できないだ、患者の意思を無視した法律などあるはずもない、あるというならその法律を示して欲しい、と伝えた。

 その翌日退院が決まり、その2日後退院することになった。

 入院時面談した医師は私と同じ歳くらいの高齢者で、私と同じような歩き方をしていた。つまり歩行困難なのである。

 そのことが気になっていたので少し親しくなった病院の事務員に訊いてみると、私と同じ病気を患い、私と同じ病院で手術をし、このリハビリ病院でリハビリをしたという。そうであるというのにまともに歩けない。退院は間違っていなかったと思った。

 そんなこともあり、私はリハビリというものにあまり信頼を置いていない。

 私の手術をした医師は著名な整形外科医であるが、脊髄の除圧手術と歩行というものの関連をあまり考えていないような気がする。歩けるための手術と患者は思っているが、医師は除圧が目的であると考えているようなのだ。

 今日面談した医師は、リハビリは治る人には効果があるが、治らない人には効果はない、と言う。当たり前すぎる言い方に思わず笑ってしまったが、リハビリというものを言い当てている言葉である、と思った。

 リハビリを受けるにはそれを必要とする疾患の手術とか、医療的な処置を受けてから6カ月以内と定められているようである。

 おかしな決まりだと思って調べてみると、やはり健康保険との絡みである。な
 そのような扱いにしたのか。

 調べた結果の私なりの結論を言えば、リハビリは大した効果もないのに金ばかり使う、と政府が判断したことにあると思う。

 リハビリ病院が高齢者の憩いの場になって、期限を切らないときりがない、ということらしい。

 リハビリの効果を否定したようなものであり、関係者には不本意な制度改正であったろうと推察するが、反対に向けて大きな動きはなかったようだ。

 私立の病院というものは医療と経営の両立である。今は病院の経営は難しいという話をよく聞く。
 しかしどこにもいるが、こんな医師が私のそばにいることを書いておきたい

 私の住む近所に2人の医師が住んでいる。ひとりは私より10歳以上年上であるから80はとうに超えている。

 若い頃から駅前にビルを持ち、別荘も何件も持ち、女房は若い女性に変え、名門ゴルフクラブ会員権を何か所も持つ。

 もちろん住まいは豪邸である。もともと産科医であったそうだが眼科に変えたそうだ。リスクが少なく儲かるのは眼科だという。

 ある居酒屋で眼鏡のチェーン店の店長を接待している彼の姿を見た事がある。

 後日その話をすると、メガネ屋からコンタクトレンズの処方箋の患者を紹介してもらうことが一番儲かると言っていた。

 医者がメガネ屋を接待する。もちろん違法でも反道徳的でもないが、不愉快な光景である。

 もう一人は私より若い。まだ50代であろうか。個人病院であるが診療科目が多い。

 内科、外科、消化器内科、胃腸外科、整形外科、皮膚科、肛門科、小児科、等々あらゆる診療科目が入口看板に書いてあるが医師は一人しかいない。

 診察室に針金のようなもので作った首を引っ張るために使うという器具が置いてある。これが整形外科ということらしい。言葉は悪いが、初診料稼ぎの医者としか思えない。

 何年か前、高血圧でこの医者にかかったことがある。血圧を測ると150ある。私の年齢からすれば医者がビックリするほどの数値ではない。

 しかしその医者は、どこか他の病院に行ってくれないか、と言う。対応できないというのだ。

 信じられない言葉である。作り話ではない。問い合わせがあればいつでも医院名を教える。

 こんな医者達に私たちの保険料を払うのが現代の医療である。だから保険の資金が足りないのだ、と私は思っている。

 医者が儲かる時代が終わったのかどうかは知らないが、しかし健康保険料の負担額の高額であることは異常である。

 こんなに払っても足りず、また負担額の増額が言われている。医療施設への支払いはきちんとチェックされているのだろうかと思わざるを得ない。

 いくらなんでも医者は金持ちすぎる。あのような生活ができるのはまともであるはずがない、と誰もが思うが、医者とはそういうものだと思わされてきた。

 金になるから医者になる。高い学費を払っても元が取れるから医者になる。こんなことが日本の医療なのか。

 医療費の高騰は高齢者のせいだと言われるが、医療機関の報酬請求の内容を何度も調べる必要があるのではないか。(了)

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