「白鵬よ、モンゴルの広い草原に帰れ もう相撲に関わらないほうがいい」
楊海英という人の投稿記事。モンゴル人なのか、名前からして中国人なのか分からない。
白鵬や朝青龍に対する相撲社会の差別・いじめを通じて、日本社会の特殊性を指摘している。日本の大学教授であり、日本の学会から差別や理不尽な扱いを受けているから他人事には思えない、という。
相撲協会の常套句である、「品格」「横綱としての行動」「相撲は神事」に対して否定的である。
「白鵬や朝青龍に横綱の品格や行動の不適切が問われたのは、日本人力士を圧倒していた頃に高まる。白鵬の場合は歴代最多の優勝を決め、前人未到の記録を創出しようとした際に、あの手この手で何とかして倒そうと、声が上がった」
「『相撲は神事』だとも主張されるが、神事なら金銭的な営為は禁止すべきである。『神事』の強調は、他国や他民族出身者に特定の宗教への服従を強制しているきらいがある」
「朝青龍が怪我の療養のためモンゴルに帰った時、有名な日本人サッカー選手とサッカーをしていた姿を、「朝青龍は仮病」として日本のメディアはバッシングした。しかし事実はこの日本人選手に依頼されたもの。
そのサッカー選手は公式の場で真相を語ろうとしなかった。日本人は卑怯である」
みんなその通りだと思う。しかし白鵬たちの相撲も行動も言葉も見苦しく聞き苦しい。これは考え方や世界観の違いの問題ではない。この部分に対する見解は全く記されていない。
相撲は醜い格闘技に節度を与えたもの。品格も神事もそれを言い表したいわば方便である。若い頃日本文化を勉強していたというならその辺分かっていてもいいのではないか。大して深い意味のある文化ではない。
白鵬も朝青龍も母国では成功者になっている。しかしどちらも完全な成功ではなかったことが証明された、という。その証明とは、二人とも相撲協会から排斥されたことらしい。日本に国際化を許容する器がなかったことがその理由という。
そうかなあと思う。相撲には国際化などする気はこれっぼっちもないはず。チョンマゲを結って、名前も本名を使わせない特殊なところである。日本に国際化を許容する器がなかったから成功者にならなかったということではなく、やはり「品格」がなかったからではないだろうか。
「角界を去って別の形で『世界の相撲』として日本に関わるとの夢物語を抱いているようだが、それもやめたほうがいい」
「広大な草原の懐に帰って、ゆっくりと休もう。『白鵬』を歴史に残して、草原のダワー（ダワーは彼のモンゴル語の愛称だ）に戻ってほしい」
エンディングの言葉だが、それがいい、と私も思う。だが一つ思い違いがある。白鵬の歴史は残らない。
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