のこり1枚のカレンダー

つぶやき

 カレンダーがあと1枚。歯医者の時間が書いてあるだけで予定欄は真っ白。

 ほんの2年程前まで、12月のカレンダーは書ききれないほどのスケジュールだった。

 あの頃怖いものは何もなかった。都心ホテルでの忘年会。正月用高級シャンパン、大吟醸、老舗料亭のお節料理、金沢近江市場のズワイガニ。
 飲み食いに怖いものがないというのが情けない。

 このところ芸能関係者の訃報が続く。
 80歳の壁があるらしく、その壁を前にして亡くなっている。
 若くして亡くなった人には哀悼を、同年配の人には自分の幸運を。人の死とはそういうものなのか。

 日本被団協にノーベル平和賞。なんで今頃。あの当時日本も原発をつくろうとしていた。
 今も一般市民が殺されている。

 峠三吉の原爆詩集序章「人間をかえせ」
 
 ちちをかえせ ははをかえせ
 としよりをかえせ
 こどもをかえせ
 わたしをかえせ わたしにつながる
 にんげんをかえせ
 にんげんの にんげんのよのあるかぎり
 くずれぬへいわを へいわをかえせ
 
 夜間大学で共産党員と思われる同級生から教えられた詩集。

 ノーベル賞授賞式でこの詩が読まれてもいいと思うが、峠三吉氏は共産党員だったらしい。それでは読まれることもない。いい詩だと思うが。

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