運転手の不足が深刻らしい。タクシーということではなく、物流トラックやバスの運転手もみんな足りないようだ。
横浜市では、運転手がいなくてバス路線廃止とか減便という話もある。
人口減少と言ってもまだそんなに日本は人口が減少したわけではない。高齢化が進んだということは事実だが、単純になり手がいない、ということだろう。
変な言い方になるが、5,60年前まで、社会に出るには中卒、高卒、大卒とあって、それぞれの職域というものがあった。なり手がいたということである。
中学生の頃、クラスの中にどうしようもないワルがいて、こういう奴は将来どうするのかなと思ったものだが、40過ぎて同窓会に出てきた時は、郵便の配達夫として寮を住所にしていた。結婚して子供もいるようだった。
あの当時、郵便配達夫(当時は配達員ではなく配達夫といった)は中卒のあまり学業成績が良くない者の就職先であった。語弊があるから、私が知っている3人についてはということである。
トラックとダンプは違うだろうが これも昔の話、ちょっとやんちゃそうなあんちゃんが借金をしてダンプを買い、それで運送会社の社長ということになって、「これからバンバン稼ぐぞう」と、これまた10代で子供を産みそうな若い女房と喜び合うシーンが何度かあった。みんなそれなりのなり手になって行ったのである。
政府は現在、トラック、バス、タクシーの運転手の人材不足を補うため、25年内に外国人運転手に対して「特定技能」の在留資格を発給することを目指しているということである。
「特定技能」なるものは2018年、介護人材の受け入れを拡大する目的で創設したものらしい。東南アジア人らしき女性が、イスラム教徒が被るスカーフのようなものを頭に巻いて、介護施設で老人と接している場面を見たことがある。今でも続いているのだろうか。日本の年寄りは日本人がみた方がいい。
外国人運転手を認めることについては当然問題がある。交通事故である。ここ何年もの間、外国人による重大な交通事故は大幅に増加しているらしい。
外国人はダメだというわけではないが、所詮は出稼ぎ。交通道徳など守るとは思えない。
外国人技能実習制度というのがあった。理念は素晴らしい。
「日本の技能、技術、知識を途上国へ移転させ、経済発展を担う人づくりに寄与することを目的とする」
しかし実体はひどいものだった。給料の不払い、パスポート取り上げ、タコ部屋、暴力。政府は理念どおりに運用されるものと考えていたのだろうか。
なん日か前、自民党の小野寺政調会長は、クルド人と地元住民のトラブルが深刻化している埼玉県川口市を視察したという。
「日本の法制度というのは元々、このように多くの外国人が日本に入ってくるということを想定しない中で、今まで作られてきたという実態がわかりました。逆に言うと、抜け穴だらけだということであります」
逆に言わなくても抜け穴だらけである。外国人が入ってくる前に「抜け穴」は塞ぐべきだと思うが、日本の法制度は塞ぐとか防ぐということについては無能に近い。
肌の色の違う人間を解体現場で見かけるようになったのは30年以上も前のことである。
こういう場合いつも椿三十郎のセリフか浮かぶ。「のどかなもんだ」
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