そば屋が3000軒も無くなった

つぶやき

 昔から入り口に「中華料理」とか「支那そば」と書いた店はどこの町にもあったが、それを最近のテレビでは「町中華」と言うらしい。

 それと同じ言い方なのか、これもどこの町でも見かけるそば屋のことを「町そば屋」と言う記事を見たが、こちらはどうもいまいちしっくりこない。

 むかし「日本そば」という言い方があったが、これはラーメンとか支那そばに対する言葉だったのだろうか。

 昭和60年の全盛期には東京だけで4000店を超えていたそば屋が、現在は900店くらいまで減り、年間100店ずつ減少しているという。40年の間に約3000 店のそば屋が東京から消失した。

 我が町や隣町で何軒ものそば屋が廃業しているが、それに気が付いたのはずいぶん前のことである。

 そば屋にはそばだけではなくうどんもあって、天丼、カツ丼、親子丼それに卵丼のごはん物もある。カツ丼でも食べれば腹は満腹元気百倍。昼飯には格好の食事処だと思うが、それがなぜ廃業なのか。

 そば屋衰退の原因は後継者不足、チェーン店の台頭,嗜好の変化ということらしい。特別なことではなく、衰退する業種のお決まりのパターン。

 しかし立ち食いそばやチェーン店のそばはちょっと違う。あれをそばと言われてはそばの文化は消滅してしまう。

 安く提供するのは結構なことだが、安いということは品質を落とすということである。そんなことはしないと業界は言うかもしれないが、品質を落とすという言い方が悪ければ品質を変える。

 そばでも天ぷらでもカツでもいい材料を使って安く提供できるはずはない。「それらしきもの」を客に提供しているように思う。

 今までの日本の社会は、「よりいいもの」「よりおいしいもの」を目指していたと思うが、これからは「本物」と「それらしきもの」の社会になる。
 
 うな重の上が安いところで2200円。高いところで4900円
 スーパーで豆腐を見ると50円から500円以上まである。50円の豆腐は豆腐といえるのだろうか。

 名称は変わらないが中身が変わる。仕方のないことと思うしかない。

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