滋賀県の近江八幡署は、スーパーから「いなり寿司1パック300円」を盗んだとして74歳の女性を現行犯逮捕した。
女性は、「やっていない」「知人からもらった」と容疑を否認したが、82時間拘束された後、釈放された。もちろん誤認逮捕であったからである。
近江八幡署の杉中高広という副署長は、「逮捕された方には心からお詫びを申し上げます。しかるべき調査をした上で、再発防止を図ってまいりたい」とコメントした。
再発防止といえばミスが帳消しになるように警察は思っているようだ。自分たちで問題を起こしておきながら再発防止とはチャンチャラおかしい。
誤認逮捕は警察による犯罪である。軽微な過失まで犯罪者にしてしまう警察である。 無実の人を拘束して謝罪すればいいというものではない。
しかし300円のいなり寿司で3日間も拘束するとはどういうことなのか。警察には人権意識というものが全く無いようである。
民主国家の警察は権力の犬ではない。人権を守るためにある。このことが警察学校では教えられていないようだ。
国民を守るために警察官になったという若者は多い。しかし現実はどうなのだろうか。
300円のいなり寿司、74歳の女性、知人からもらったという説明。
この状況で3日間も拘束するということが考えられない。
警察というところが異常なのである。世間の常識とはかけ離れた意識が警察官の中に存在しているのではないだろうか。常識的な若者が警察官になることで、非常識を身に着けてしまう。
説明すれば「しらばっくれるな」、事実を言えば「嘘をつくな」という言葉が警察官の頭の中にはいつもあるのだろう。
この74歳の女性も3日間こんな警察官の言葉に苦しめられたのではないか。
やはり人を捕まえるという仕事は、己の人格をゆがめるものである。正しいことをやっているつもりであろうが、人を拘束するということはそういうことになる。
幸いに私の家族にも親戚にも警察関係者はいない。よかったと思うばかりである。(了)
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