谷川弥一という衆院議員の、4000万円超のキックバックがあったとする報道に対する、記者会見というのか記者に対する談話というのか、そんなことがテレビに映っていたが、吐き気がするほど醜悪な姿であった。
ポケットから紙を取り出し、「刑事告発を受けている案件でもあり、事実関係を慎重に調査確認して、適切に対応してまいりたい」と読み上げる。
読み上げるというのも誠意をもってという感じではなく、しゃあしゃあである。これですべての説明をしたつもりらしく、質問する記者に対して「だから今言った通りと言ってるじゃない。なんで同じことを何回も言うの?」。しまいには「頭悪いね」と言う始末。82歳だそうだが、自民党の立候補制限というのは撤廃されたのだろうか。
「適切に対応してまいりたい」は決まり文句であるが、適切に対応したためしはない。「事実関係を精査の上ご報告する」と言っても報告されたことは一度もない。
そんなことが判っているから記者は質問しているのである。説明になっていないのは自分でも百も承知なのに、説明したと押し切ろうとしているだけのことである。
谷川議員という人を初めて見たが、国会というところにはこういう人がいっぱいいるのだろうと、変に合点してしまった。
人間年老いて、人に尊敬されるような立場にいればいい人相になるものだが、不祥事に関わったとなればいい人相にはならない。年老いていることが醜悪なるものを増幅してしまうのだ。年老いたらあまり人前には出ないほうがいい。
芸能人で昔は70過ぎまでテレビに出ているような人はいなかった。今は80、90のような人がいる。長生きはいいことだが、やはり老いは見苦しい。若い頃の顔と見分けがつかないようなら出演すべきではない。
勇退してほしい司会者ベスト3という記事がネットにあった。3位はあのミヤネ屋こと宮根誠司さん。2位は田原総一朗さん。そして1位は断トツで和田アキ子さん。
国民の見る目はまともである。滅多にテレビは見ないが、一瞬見ただけで不愉快な人は不愉快である。視聴率に血眼になっているテレビ局がどうして起用し続けるのか不思議である。
昨晩布団に入りテレビをつけると、TBSのニュース番組が放送されている。この番組はたまに見ることがあるが、司会者の小川彩佳さんの美貌にびっくりした。彼女が美人であることは知っているが、以前の印象と全く違う。
何年か前、この番組のメインキャスターになって以後、番組の視聴率も低迷していたようだが、せっかく鳴り物入りの抜擢であったのに彼女の良さが生かされていない印象を持っていた。一人でこの番組を背負っているような重苦しい雰囲気を感じるのである。
どんなに美人でも暗いニュースを深刻な顔をしてしゃべっていては魅力半減である。
たしか今年のことだと思うが、番組がリニューアルされ、現在は男性の司会者やその他のコメンテーターの人が何人かいる。
私が見たシーンは、その男性司会者が話をしている隣でにこやかにうなずき、フォローする小川さんである。その姿が実に知的で美しい。その後自分でもニュースを読んでいたが、以前とは違い余裕があるように見える。この番組のリニューアルは成功したと思われる。
女性は主張しないほうがいい、ということが言えるのかもしれない。フォローする女性には美しさを感じるが、主張する女性に女性としての魅力を感じるのは難しい。女性がニュースキャスターになるということの難しさはそこにある。
日本テレビニュースゼロの有働さんはその辺をうまくぼかしているように見える。小川さんは以前それでうまくいかなかったが、にこやかなフォローで復活した。
和田アキ子さんはニュース番組の司会者ではないが、ぼかしようもない人であり、フォローするような人柄ではなく、主張だけであった。普通、勇退という言葉は男性に対して使われものであるが、彼女には勇退という言葉がぴったりである。
つまらぬ話で終わりたくない。昨日の定期検診はクリアーであった。4度目の定期検診であるが、そのたび医師が違う。いろいろ話かけてくれる医師なので、こちらからも聞いてみた。
「私のがんはいわゆる顔つきのよくないがんなのでしょうか」。
ネットで、がん細胞にも顔つきのいいのと悪いのがある、という話を知っていたのでその言葉で聞いてみた。
「顔つきということではなく、あなたの場合、毛細血管にもリンパ節にも癌細胞が侵入していないということです」。
ムムっと思わず身を乗り出してしまった。
「しかしあくまでがんはがんです。いつ再発しても対応出来るように、今後も見守る必要があります」
私の気持ちの両サイドをフォローしている。
優秀な医師であることは間違いないようである。(了)
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