怖い話は誰もしたくない

つぶやき

 私のつたない文章で書けるようなことではなく、ブログなどに掲載するようなことでもないが、日本は危機だらけではないか、といつも思う。

 ネットには日本の危機を煽るような記事が載っているが、煽り記事ではないのかもしれない。

 ≪団塊ジュニアの終焉…もうすぐ日本人を襲う「恐ろしい悲劇」≫という記事がネットにあったが、「もうすぐ日本人を襲う恐ろしい悲劇」は少子化問題だけではない。
 南海トラフ地震、首都圏直下地震、富士山噴火、少子高齢化、食糧危機。

 天災に関しては何ともしがたい。政府はいろいろと準備をしているのだろうが、結局は国民一人一人の問題としているようだ。「自分の命は自分で守る」。
 東日本大震災の時、政府は炊き出しのような現実的な被災地支援を行ったのだろうか。

 「2025年問題」は団塊世代が75歳以上となり、後期高齢者の人口が急増することをいうが、「2040年問題」は団塊ジュニア世代が高齢者に達し、総人口の約35%が65歳以上になることを言うらしい。労働力不足や老朽化したインフラの維持など問題は一段と深刻化するとされている。
 団塊世代の罪深さを問われているようだ。

 今年8月にコメ不足問題が起きたが、政府は新米が出回ればそのうち解決すると備蓄米の放出もしなかった。しかしコメの値段は高くなった。

 今回の米不足はいろんな状況が重なり、たまたまそういう結果になったということになっているが、食糧不足ということの現実味について考えざるを得ない。
 世界的な人口増加によって2050年には穀物需要量が現行の1・7倍になり、食料需給がひっ迫すると言われている。
 日本の食料自給率はカロリーベースで38%。食糧の6割以上を海外からの輸入に依存している。日本が食料を輸入に頼らざるを得ない状況はずいぶん前から続いていることである。それが今後も維持できるかということである。

 世界第2位の経済大国を誇ったときは、「足りなければ買えばいい」としていたが、もはやそんな時代ではない。既に世界的な食料争奪戦が始まっているそうである。
 農産物は一朝一夕に生産できるものではない。イザという時に自国民を飢えさせないため、食料確保を国の安全保障の一つと考えるべきである。

 日本の食料政策は農家の利益保護や減反といった生産の調整ばかり。食糧確保という観点が無いように思える。
 食料確保が安全保障の事とは思いもつかないようである。

 日本政府の危機対応を考えるときいつも拉致問題を思う。
 「総理大臣をはじめ多くの政治家の方たち、善良な国民の方々、これだけたくさんの人が集まっているのに刻々と時が過ぎてしまいます。きょうもあしたも、あさってもその次もなんて言わないで、何とか早く解決に向けて実現させていただきたいと心からお願いいたします」
 横田早紀江さんの言葉である。国民の危機に対して政府が行ったのは、「拉致問題対策本部」を設置しただけであった。

 横田早紀江さんの悲痛な顔を見るたびに、拉致担当大臣であった中山恭子氏の晴れやかな顔を思い出す。

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