ジェネリックを奨めていたのはあの人だった

つぶやき

ひでえ話は世の中にたくさんあるが、とりわけジェネリック医薬品の不正問題というのは人間のやる事とは思えないほどのひでえ話である。儲けるためには変な薬を作ってでも売ってしまうという話である。

「医薬品メーカーは国民の命と健康を守る使命がある。にもかかわらず、ジェネリック医薬品業界は大手の日医工や沢井製薬までも品質不正に手を染めており、企業個々の問題では片付けられない」と、まるで教科書のような決まり文句で糾弾されている。

医薬品メーカーが不正を糾弾されるようでは困る。医薬品メーカーは常に正しくなければならないのである。

日本製薬団体連合会(日薬連)というところが11月21日までに、ジェネリック医薬品を扱う全172社が実施した製造実態に関する自主点検の結果を公表した。8734品目中、4割を超える3796品目で製造販売承認書と異なる製造があったことが判明したという。

日薬連は、「品質や安全性に影響はない」としている。製造販売承認書と異なる製造をして安全といえるのであろうか。

処方薬全体の約8割を占めるというジェネリック医薬品を巡っては品質不正が相次いで発覚し、2021年以降、小林化工や日医工など21社が業務停止などの行政処分を受けている。それなのにまだ改善されていないということになる。

最大手である沢井製薬の不正においては、「法令遵守の意識が低かった」ことが原因とされている。

「法令を遵守する意識が低かったが故に、盲目的に上司の指示に従い不適切な行為を継続していた」
「当時のリーダー及びチーフは、これが適切な試験方法ではないことを認識しており、その指示を受けた試験担当者も、多かれ少なかれ疑問を感じていた」
「上司の指示には逆らわず、とにかく上司の指示通りに作業を行えばよいという意識が強かったことにも起因している」

以上は、沢井製薬で不正が継続してきた背景について、外部の専門家や弁護士らで構成する特別調査委員会がまとめた調査報告書に書かれていることらしいが、ちょっと待ってくれと言いたくなる。人の命を預かる製薬会社の内部においてこんなことが行われている。本当にいい加減な薬を作って売っているということである。

「問題を認識していても上司の指示に逆らえない、法令より上司に従うことが優先されていた、というゆがんだ企業風土が垣間見える」と記事は結んでいる。

日本の企業はいつも、「ゆがんだ企業風土」なのである。
儲けるためにごまかすだろうな、と予想していることを確実にごまかしている。企業とはそういうものではないと思うのだが、そういうものだらけである。

コメント

タイトルとURLをコピーしました