今日は自民党総裁選。午後には新総裁が決まるらしい。
小泉氏と高市氏の争いとの下馬評だが、実務、経験、人柄からすれば林氏がいいのではないか
茂木氏は大変な秀才らしいが、あの笑い顔は早くも諦めたようで、やけのやんぱちの馬鹿笑いのように見える。
国民の人気だけが投票の目安だから能力は二の次となる。
立候補演説では裏金問題について何も語られることがなかったらしい。
麻生太郎氏がカギを握っていると言われる。なんであんな人間がと思うが長生きも芸の内。候補者の麻生詣でが続いているという。
麻生さんというと立派な家系が話題になる。
高祖父は明治の元勲大久保利通。祖父麻生太郎(初代太郎ということになる)の妻夏は子爵加納久宜の八女であり、麻生氏の母和子は吉田茂の三女。妹信子は三笠宮寛仁親王の妻である。
しかし明治の元勲とか子爵の子孫と言ってもどうも麻生さんには品が無い。子爵の末裔であるならばそこはかとなく品というものが漂うはず。この人にはそういう部分が微塵もない。
そもそも麻生家とはどういう成り立ちなのか。創業者というべき麻生氏の3代前の麻生太吉という人は明治の初期、炭鉱とセメントで一山当てた人物。俗にいえば山師。これで莫大な財を成した。
10年程前に連続テレビ小説に「花子とアン」というシリーズがあった。
「赤毛のアン」の翻訳者村岡花子の半生を原案とした物語で主演は吉高友里子。
そのドラマに嘉納伝助(かのう でんすけ)という人物が登場する。
「九州の石炭王」と呼ばれ、日清・日露戦争に伴う石炭の需要増加の波に乗り一代で巨万の富を築いた成金で、炭鉱の運営を中心に様々な事業を展開した。
その伝助が葉山蓮子(はやま れんこ)という25才年下の女性をどうしても妻にしたいという挿話がこのドラマを結構盛り上げた。
葉山蓮子は伯爵と愛人の芸者との間に生まれる。乳母に育てられ、14歳で政略結婚によって子爵家に嫁ぎ、16歳で出産するがその子供を取り上げられたという不幸な生い立ちを持つ。
伝助は莫大な財力はあるものの、学問や芸術などの教養はなく、言動は蓮子と対照的に粗野で下品である。
伝助は妾腹であっても「高貴な血が欲しい」。財産はできたが所詮は成り上がり者とさげすまれる身。なんとしても貴種が欲しい。
この役は吉田剛太郎が演じたが、このキャラクターによって彼は人気役者になった。今はつまらないCMに出演して3枚目をやっている。
この葉山蓮子も嘉納伝助もモデルとなった実在の人がいる。柳原白蓮と伊藤伝右衛門いう人物である。
麻生さんに戻る。麻生さんの男系に、大久保利通や子爵加納久宜や吉田茂がいるわけではない。いるのはすべて女系である。
天皇は男系に限るという麻生氏のこだわりからすれば、麻生氏は大久保利通や子爵加納久宜の子孫であると口にするものではない。
石炭やセメントで一山当てた麻生太吉の末裔とだけ言うべきである。



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