ひどい事件が続く

つぶやき

 こんな男の気持ちが分かるようなら私も異常者ということになる。
 「今の生活が嫌になった。誰でもいいから殺そうと思った」

 生活が嫌になり、それがどうして人を殺そうという気につながるのか。

 東京都町田市のマンションで9月30日夜、76歳の女性が男に包丁で刺される事件があった。女性は搬送中に心肺停止。自称派遣社員の40歳の男が逮捕された。

 犯人は「襲いやすそうな人を探して、目的もなく歩いていた」と供述している。

 被害者との面識はないようだが、被害者の腹や胸などに10カ所以上の刺し傷があったという。怨恨でもないのになぜ10数か所も刺すのか。

 人間の憎しみと言うのは理解を超えたところにある。
 今の生活が経済的に嫌になったというなら、一見裕福そうで働いてもいない高齢者に憎しみが向くかもしれない。

 自分が不幸な境遇に育ったと思えば、楽し気に町を歩く人々に憎しみが向かうかもしれない。

 附属池田小児童殺傷事件の犯人宅間守は、学歴や社会的成功者への嫉妬を幼い児童の命に向けた。

 津久井やまゆり園事件犯人植松聖は、「意思疎通のできない重度の障害者は社会に不要な存在であり、安楽死させることで世界平和につながる」と主張したが、障害者を「社会に不要な存在」と思い込むことに憎しみがある。

 殺人はあくまで個人の犯罪性がなせるもので社会とは関係ない、ということも言えるが、社会が普通の人間を犯罪者に追い立てているということも言えなくもない。

 冗談として言えることではない。これからは若い女性のひとり歩きだけでなく、高齢者のひとり歩きも危険な時代になってきた。

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