中退にしておけばよかった

つぶやき

 伊東市の田久保市長が10日、市議会を解散した。
 40日以内に市議選が行われ、解散後初の市議会で再度不信任案が提出され、3分の2以上の議員が出席し、過半数の同意があれば市長は失職する。

 市議選には約4500万円の費用がかかる。市議からは「学歴詐称疑惑は個人の問題で市議選には大義がない」という声が出ていた。至極真っ当な意見である。

 田久保市長は、東洋大学を除籍になっていたことを6月28日まで知らなかったということを主張して、学歴詐称の意図は無かったとしている。

 しかし田久保市長は市長就任後に、「卒業証書」だとする文書を市職員や議長に見せ、市広報誌に「東洋大法学部卒業」という誤った経歴を記載させた。

 百条委員会は、東洋大学が卒業証書を発行していないことを確認し、田久保市長が偽の「卒業証書」を市職員に示して経歴を誤認させたと結論付けた。田久保氏は「卒業証書」を入手した経緯を明らかにしていない。

 田久保市長は、不信任決議の背景には選挙で負けた前市長や、メガソーラー事業を推進しようとする一派の陰謀があると臭わしている。

 常識的に見れば田久保市長に勝ち目はない。解散・選挙には確かに大儀がない。

 少しは贔屓目に田久保市長を見たこともあるが、卒業証書というのも、卒業できなくては可哀そうだと友人がお遊び的に作ったものではなく、本格的な卒業証書を偽造したものではないだろうか。

 市長の弁護士が、「あの卒業証書を見て偽物と思う人はいないだろう」という発言は嘘ではないと思われる。

 学歴詐称というものは、学歴が検証されないときに行うもので、検証されるときは墓穴を掘る。やるべきではない。

 ある著名な野球の監督の奥さんもコロンビア大学卒業と吹聴していたが、テレビあたりに出ていた分には誰も咎める人はいなかったが、国会議員となる場合はさすがに周囲が止めに入ったようだ。誰が見たってコロンビア大学卒業は嘘だと思うことを、この人は気がつかなかった。 

 田久保氏の場合は一応入学したのであるから、中退でよかったのではないだろうか。自分の意志で中退したのであって、除籍は大学側の事務処理の問題。これで充分だったのである。

 大学中退というのは意外とカッコいいものである。この大学には教わるものがなかったから中退した。それでよかったのである。

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