映画と深夜放送

つぶやき

 きのうBSで映画「炎上」を観る。市川雷蔵が20代のときの映画であるから実に若い。雷蔵さんはずいぶん早く亡くなった記憶があるが、37歳だったとは知らなかった。

 金閣寺は創建時から昭和25年に焼失するまで建て替えされていないから、500年以上もの間室町時代を残していたことになる。そう思うと放火による焼失はもったいない。

 昭和30年に再建されて映画は33年に制作されている。昔劇場で見たことがあるが白黒画面と言うこともあり、題材も題材だけに暗く重たい印象だけがある。
 「美に対する嫉妬」これは犯人が言った言葉なのだろうか。犯人の若さからして、出来過ぎている言葉のように思える。

 「春眠暁を覚えず」であるが、少し早めに布団に入ると2時や3時に目が覚める。そのため深夜放送の懐メロを聴くことになる。キャンディーズ、伊東ゆかり。昨晩は田端義夫であった。

 キャンディーズは人気絶頂の時に「普通の女の子に戻りたい」と解散宣言をしたが、普通の女の子ではつまらないからキャンディーズになったのではないか。「なに贅沢なことを言っているのか」と思ったものである。 

 若い女性3人のコーラスであるから甲高い声がかなり頭に響く。深夜に聞く歌ではない。
 
 キャンディーズと言えばがんで亡くなった田中好子さんを思い出す。亡くなったのは東日本大震災の直後だった。病床で録音したというメッセージに、「日本中が大変な時に何もできなくてごめんなさい」と、途切れ途切れに語る言葉がつらかった。

 伊東ゆかりさんは懐かしい。私と同じ昭和22年生まれである。
 20歳の頃、「小指の思い出」や「恋のしずく」を聞いたが、編曲が素晴らしい。
 思い出すと私が人生初めて歌謡曲のレコードを買ったのは「恋のしずく」であった。2枚目は2年前に「北の旅人」。

 田端義夫さんは好きな歌手であるが、これほどの美声であったとは今まで気がつかなかった。深夜のことであるからイヤホーンで鮮明に聞こえる。
 しかしきれいすぎて歌の心が伝わらない。
 「熱い涙も 故国に着けば 嬉し涙に 変わるだろ」。これほどの歌詞なのに気持ちに響いてこない。

 日光市にあるという船村徹記念館が閉鎖になるらしい。船村徹さんが亡くなられてまだ10年は経っていない。入場者数が減少し、維持・改修費が増加したことが閉鎖理由。
 
 昭和の大作曲家も忘れ去られてしまうが、歌は残る。

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