春の食卓と退職

つぶやき

 きのうは、家内がブログで知ったという高菜の饅頭を作っていつもの公園へ。
 桜は花と葉が入り混じり、その根元はチューリップが満開。公園全体が薄緑の春の色である。

 夕方には空豆、谷中生姜、桜エビの天ぷらで一杯。仕上げはそば。こんな贅沢な食事ができることに感謝。
 
 夕食を終えPCを開くと≪「これは研修ではなく、洗脳じゃないか」入社即退職を決めた新卒社員…真面目な性格ゆえに抱えた悩みと罪悪感≫という記事に目が行く。前から気にしていた事柄である。

 ある会社の入社式での社長の訓示。
 「君たちはもう学生じゃない。甘ったれるな!」
 
 社長の怒声が響く中、社員たちはただ無言で聞くしかない。
 この会社はインフラを手掛ける中堅企業で、入社早々退職を決めたという新卒社員は、この社長の言葉で「自分には合わない」と直感する。

 さらに研修が始まると、
 ・ 社長の言葉を一字一句書きとらされる
 ・10時間を超える研修では、休憩なし・水分補給禁止
 ・エレベーター禁止、すべて階段移動
 ・ 研修中は携帯電話を預けさせられ、外部との連絡も制限

 「これは研修ではなく、洗脳じゃないか」と違和感は確信へと変わる。

 日本のワンマン企業は昔からこういうことをやる。社長の言葉を一字一句書きとらせるなどというのは北朝鮮と同じである。

 企業にすれば新入社員の学生気分を取っ払うことがなにより先決。企業は儲けるところ。若い頃は儲けることは悪いことと思っている人が多い。企業としては、儲けることは正しいことと思う社員を育てなければならない。ユニクロの柳井さんを見ても明らかなことである。
 
 なまっちょろい中途半端な大学の知識で仕事に就かれたら収益を上げるどころか損にしかならない。
 
 入社即退職を決めた新卒社員がどんな大学を出たのかは書いていないが、インフラを扱う中堅企業ということであれば普通もしくは普通以下の大学ということになるのではないか。
 出身大学のレベルによって就職できる企業が決まってしまうということになるが、そういうことは当然ある。

 今の若者には根性がないと言われるが、確かに根性がないのかもしれない。入社早々退職する若者が年々増えているらしい。根性よりも自分の気持ちに沿いたいということではないだろうか。

 そうであれば転職もしくは自営。自分の気持ちに沿うのもいいことだが、人生は思いのほか長く、費用も掛かり、それでいて歳をとるのは早く、老後の資金も必要となる。
  
 「君たちはもう学生じゃない。甘ったれるな!」という言葉は、日本の少しブラックかかった会社の社長が必ず口にすることである。

 「君たちが学生時代に身に着けた知識を、この会社で存分に発揮してもらいたい」と言うのが、まともな会社の社長が言う訓示である。

 孫たちにはまだ4年先のことであるが、そんな訓示を聞くことのできる仕事に就けることを祈るばかりである。

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