若くても晩年という

つぶやき
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 突然テレビで見かけなくなった人として、以前三波伸介さんやハナ肇さんのことについてこのブログで触れたことがある。三波さんは52歳。ハナさんは63歳で亡くなっている。

 なんとなく亡くなられた芸能人の死因などが気になることがある。自分が80近くになると、50代で亡くなった人はとんでもないほどの早死にだったな、と思う。

 美空ひばりさんは昭和12年生まれで、昭和が1月7日に終わった年の6月に52歳で亡くなられている。
 昭和の歌姫が昭和の終焉を見届けて亡くなった、と言われる。確かに劇的であったが、それにしても大スターの若すぎる死であった。

 ひばりさんの病状は、当初はっきりと発表されたような印象はないが、腰痛という記憶がある。
 ウィキペディアには、肝硬変と両側特発性大腿骨頭壊死症とある。

 東京ドームの「不死鳥コンサート」は亡くなる1年前だったが、大変な激痛だったらしい。コンサートが終わって舞台袖で倒れ込み、そのまま待機していた救急車で搬送されたようだ。命を懸けた最後の舞台であった。

 もう一人、早世した昭和の大スターということでは石原裕次郎さんということになる。この人も52歳で亡くなっている。
 慶應病院の屋上と思われるところから手を振っている写真を見たことがあるが、回復されるものとばかり思っていた。

 この人の病状もはっきりとは公表されなかったようだが肝臓ガンであったらしい。今から思うとテレビで警察ドラマに出演していた時、バカに顔が濃くなったなと思ったものだが、肝臓の病気の場合そういう顔になることが多い。
 
 晩年と言う言葉は年齢とは関係ないようで、高齢で亡くなっても若くして亡くなっても、亡くなる数年前のことを晩年というらしい。
 ひばりさんも裕次郎さんも、「晩年は病魔との闘いであった」。

 ひばりさんに「川の流れのように」という歌がある。裕次郎さんには「我が人生に悔いなし」という歌がある。いずれも辞世の歌ではないだろうか。

 亡くなることが分かって急いで作るのか、いずれの作詞・作曲も首をひねらざるを得ないようなイージーな内容である。

 「ああ 川の流れのように おだやかに この身を まかせていたい」
 「長かろうと 短かろうと 我が人生に 悔いはない」

 ひばりさんも裕次郎さんも歌うことを拒否しなかったのだろうか。
 歌うのはつらかったのではないかと思う。

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