2、3日前、いつものラジオの深夜放送で懐メロを聞く。昭和に流行った「まつのき小唄」や「ムード歌謡」などである。
むかし流行ったころ聴いたことがあるが、テレビの懐メロ番組でも何度か聴いたことがある。
実に下品、くだらない。聴いていて吐き気がする。
いつも程度の低い歌謡曲として「女のみち」とか「なみだの操」をあげているが、これに負けず劣らずひどい歌である。
歌謡曲は衰退して消滅したが、こんな曲を日本人は聴いてきたのかと思うと、日本社会の衰退も当然のことと思われる。
私たち夫婦の仲人は、小学校の担任の先生ご夫婦であったが、結婚してすぐに日本舞踊の発表会によばれたことがある。
先生は芸者の格好をして、「江の島エレジー」に振り付けされた踊りを踊った。
笑ってはいけないし、バカにしてもいけないのだろうが、こんな先生に習っていたのかとショックであった。日本舞踊でもなんでもない。酒の席の余興のようなものである。こんな踊りをやりたいとは、人格まで否定したくなった。
この先生はご主人が亡くなられて後年孤独死をしてしまう。男の子供が2人いた人であるが、お嫁さんとうまくいかなかったらしい。踊りの事とは関係がないが。
先週、知人の孤独死をこのブログに書いてきたが、孤独死を恐れている人は孤独死するものである。
わしたち夫婦はこれで3回、相続人のいない人の死に関わってきた。相続人がいなければ多少とも関わりのあった遠い親戚が後処理をしなければならない。やはり無視はできない。
相続人のいない知人で、孤独死をしなかった人が1人いる。2年前に101歳でなくなった叔母であるが、孤独死をしなかったのは施設に入っていたからである。
施設に入ったのは認知症が進み、とても一人で生活などできるはずがないから、私たちで金を出し合い施設に入れたのである。
亡くなった夫の年金だけではとても施設に入ることはできない。現実は金がなければ何もできないことになっている。
ボケた人は孤独死を避けることができたが、ボケていなかった人は孤独死になってしまう。変な話だがそういうことになる。
すでに孤独死問題は日本全国で始まっていることであろう。
相続人がいない場合の法的手続きについて、2年程前に法改正がされたらしい。
相続人がいない人の遺産は国庫に帰属することになっている。この手続きがスムーズに行われるように改正したらしい。
国は人が死んでまで金をとる。命を貸していたかのように、である。
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