元日の能登半島大地震から始まった令和6年であるが、桜も終わり春爛漫の季節になった。
我が家のささやかな庭も、咲くものは咲き始め、まだ咲かぬものは無数のつぼみを持ってその時を待っているようだ。
うっとうしいベニカナメはトラ刈りになってしまったが、せいせいするまで刈り込んだ。切り落した枝の始末に腰が痛い。
今朝黄色い蝶々が舞っていた。モンシロチョウというのだろうか。それにしては少し小さい。生まれたばかりなのであろうか。
各地で町長の不祥事が続いたせいか、蝶々の変換が町長となってしまって訂正した。
アホな人間はこんなことにまで人に迷惑を及ぼす。
季節は一層晴れやかな5月に向かうが、政治は真冬のままである。
春になって人も動き出したようだが、近所の人々の一段も二段も進んだ老いを見かけるようになった。
夫に支えられ、妻に支えられた夫婦二人の姿に遭遇することが多い。以前親しく声を交わした人達であるが、声をかけるのも遠慮しなければならないような姿である。
近所のカラオケスナックが廃業するらしい。80をとうに過ぎたママさんが家内に声をかけてきた。
義父が我が家に来るたび贔屓にしていたスナックである。コロナ以後客足が全く途絶えたという。
「お父さんが来てくれた頃が一番華やかだった」と、家内に廃業の挨拶をしたようだ。
「70代は死に頃よ」、とこのママさんは家内に話をしたらしい。顧客のことなのか分からないが、70代の知人がずいぶん亡くなったというのである。
60代を乗り切れば長生きできるという話があったが、今は70代のことを言うのかもしれない。確かに姉も義兄も義姉もいとこもみんな70代であった。寂しい話である。
今年のゴールデンウィークは最長で10連休となる。
ゴールデンウィークがゴールデンであるのは勤め人にとってのことで、勤め人を相手にする居酒屋や食堂などの商売においては最悪の週となる。
人に雇われて働くのは苦痛であるが、すべての収入が自分のものとなる自営においては働くことは喜びである。
ゴールデンウィークとは、人に雇われて働くことの不愉快さを表した言葉ともいえる。
歴史的な円高が続いている。1ドル158円。私の生活には全く関係がない。
ゴールデンウィークとなれば海外旅行であるが、円高のため国内旅行にするという人がテレビに映る。
リタイアした者としては、混んでいる時期に出かけることもない。旅行に行って帰ってくれば、「家が一番」ということは目に見えている。
今日は庭の日であるという。4月28日。「よいにわ」である。もちろん国が定めたわけではない。日本造園組合が勝手に定めたことである。
最近庭のある建売住宅を見ることがない。すべてコンクリートで固めてある。外構の工事店には庭を無くしてくれという依頼が多いらしい。
家内が庭にいる風景が好きである。さりげなく淡々と草花を慈しみ、楽しんでいる。
通りがかりの人が、「お宅の庭を見ることがなにより楽しみ」と家内に声をかけるらしい。庭が珍しいものになっている。
綺麗に咲いていれば家内は健在ということである。(了)
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